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【ドラム】好きなドラマー6(レギュラーグリップ)

 

ドラマーのご紹介も忘れておりませんよ!

 

ここまでファンクやフュージョンよりの人選になってましたので、ここらでいっちょロックドラマーを、と思ったんですけどね。

いーーっぱいいますからね。

 

2分くらい悩みましたけど、この人で行ってみたいと思います!

 

 

スチュワート・コープランド

(Stewart Copeland)

 

 

なぜか。

それは私が…

第一にレギュラーグリップが好きだから。

第二にジャマイカンミュージックが好きだから。

 

そうなるとロック界広しと言えど、もうこのお方をおいておりますまい!

いたら教えて !

 

 

コープランドはイギリスのポスト・パンク/ニューウェイヴバンド、ポリスのメンバー。

ちなみに彼自身はアメリカ出身。

 

ポリスのサウンドがあのように魅力的であるということに、彼のドラムは非常に多くの貢献をしています。

 

 

さて、私がドラムを初めて叩いたとき、おそらく他の多くの方もそうだったようにベーシックな8ビートから練習しました。

ドッツッタッツッドッツッタッツッ…ってやつですね。

それがロックの基本パターン

ということで。

 

それはおおむね間違いではなく、古今東西のロックドラムのもっともシンプルでベーシックなのは8ビートでしょう。

 

 

もちろんコープランドのドラムの中心にも8ビートはあります。

しかし彼のユニークなアクセント(ハイハットやスネアのリムショットで変則的なアクセントをつけてきます。)が、単調にもなりかねない8ビートをじつに色彩豊かにしています。

 

左右の手をほんの少しだけずらしたタイミングで叩く「フラム」を多用するところも、色彩の豊かさにつながっています。

 

このあたりはジャズなど、その時々のフィーリングでニュアンスが変わってくるような音楽の影響もあるかと思います。

 

 

そう、彼はじつに多様なバックグラウンドを持っているんですね。

 

 

彼のバックビート(2・4拍)での腕の返し(しなり)を使ったオープンリムショットは、ロックドラムをレギュラーグリップで叩くときのお手本。

 

 

ちなみに私はレギュラーグリップが好きで、自分で叩くときももっぱらこの握り方なんですが、知り合いのドラマー数人に聞いても

「(マッチドグリップに対して)レギュラーグリップの優れているところは……とくにない」

とみな似たような答え。

 

まじっすか!?

あるでしょ?良いとこ

 

だって、かっこいいじゃん!

 

大事でしょ?かっこ

 

↑レギュラーグリップ

↑マッチドグリップ

(マッチドグリップには手の甲の返し具合によって、フレンチ、ジャーマン、アメリカンなどのタイプがあります。)

 

 

まぁいいや、コープランドさんのお話に戻りましょう。

 

彼のドラムで、ジャズ以上に影響が大きいのが

レゲエ

 

いわゆるワンドロップと呼ばれる、3拍目にキックとスネアを合わせて叩くレゲエのドラムパターンを随所で使っています。

4拍すべてにキックを踏むステッパーズと言うリズムもよく使っていますね。

フィルの入れ方にもレゲエの影響を見てとれます。

スネアの音色というかチューニングがハイピッチなのもそうかな。

 

 

 

ところで、ここですでにご紹介しているドラマーはどちらかと言うと「タメ」があるタイプの方々でしたが、コープランドははっきり言って「タメなし」。

ノリとしては猪突猛進タイプ

 

でもイイ!

この場合、だからイイとも言える。

 

 

 

【ギター】最近、いつ弦を張り替えましたか?

 

ギターの弦、最近いつ張り替えましたか?

 

 

私も無精な方なので、ぶっちゃけ切れるかよほど錆びるまで替えないこともあるんですが、

そんな自分への戒めも含めて…

 

 

弦はマメに張り替えた方が良いです。

 

なかには古い弦の鳴りや触った感じが好き、という方もいるでしょうけど、よっぽどのこだわりがない限りはやっぱり弦は新しい方が良いです。

 

なんでって?

 

一番は「鳴り」です。

 

かなり使い古した弦を新しい弦に張り替えた経験のある方の中には、新しい弦の鳴りに「おおっ」と小さく感動した覚えがある方も多いでしょう。

もう、ぜんぜん違いますから。

具体的には、新しい弦に替えるとキラキラして伸びやかな音になります。

 

古くなった弦でもいちおう弾くことができるし、なんならそれに慣れてしまったりもしますが、張り替えたときに「おおっ」と思ったなら、新しい弦の方が良いのですよ。やっぱり。

 

他にも、単純に弾きにくくなることや、フレットを削ってしまうことなど、古い弦にはデメリットがあります。

 

 

 

大体の消耗品(日用品とか)って「無くなったら補充」みたいなやつですよね。

まだ使えるけど替えた方が良いものってじつは少ないのかも?

もしかするとギターの弦はそんなものの代表かもしれないです。

あ、車のタイヤとかがそんな感じなのかな…。

 

 

弦はマメに張り替えた方が良いです。

 

弦のセットも、コントラバスの弦とかに比べたら大した値段じゃないですしね。

 

で、新しい弦に張り替えてまた次に張り替えるまでの期間、たくさん弾いてもその都度ちゃんと拭けば、1回でも弾いてその後ほったらかしてるのと、弦の劣化具合は大きくは違わないような気がするんですよ。(あくまで主観)

もちろんまったく違わないってことはないでしょうけど。

 

でも、だとしたら、たくさん弾いとかないともったいないんですよ。

鳴りが良いと気持ちいいし、弦を張り替えることは積極的にギターを弾くモチベーションにもつながります。

 

 

ところが私みたいな無精な人間からすると、弦を張り替える作業がめんどうで億劫になっちゃう。

もうとっくに「替えどき」は過ぎているのに、つい、まだ弾けるからもう少し…となってしまう。

 

でもこれ悪循環で、弦交換をめんどくさがってしない人はその作業になかなか慣れないので、ますますもってめんどくさいと思うようになってしまうんですね。

 

慣れている人の弦交換を見ていると、ほんとにスムーズです。

これってコツがどうこうじゃなくて、単純に数をこなしていけばスムーズになっていくと思うんですよ。

私もさすがに30年くらいギター弾いてますから、トータルの回数で言うともう数え切れないくらい弦交換しているわけですけど、それでも頻繁に張り替えている人の手際陽子にはかないません。

 

 

弦はマメに張り替えた方が良いです。

 

弦を張り替えること自体が、自分の中で大変な、おおごとになってしまわないように。

 

ライブやレコーディングのときだけ真新しい弦でも、普段ショボショボの弦を使ってたら、ねぇ。

逆に弾きにくくなっちゃったりなんかして。

 

名曲選その3「君は薔薇より美しい」

 

私的名曲選、「ALONE AGAIN」からの「Close To You」とかなりベタなところをいきましたが、あくまで「私的」ということで今回は急にハンドルを切って…

 

「君は薔薇より美しい」

 

です!!

 

 

日本歌謡界で確固たる地位を築いていらっしゃる、ご存知布施明さんの1979年のヒット曲です。

 

布施さんのヒット曲といえば「シクラメンのかほり」や「霧の摩周湖」など多数あるわけですが、私はとりわけこの「君は薔薇より美しい」が大好きです。

 

 

 

作詞の門谷憲二先生は、1970年代に歌謡曲を中心にたくさんの詞を書かれている方。

この曲はカネボウの化粧品のCMソングに採用されましたが、1コーラス目の歌詞なんかはとくに「綺麗に生まれ変わった女性」を歌っていてピッタリですね。

 

「ああ〜〜〜君は……変わったーーーーーーーー!!」

 

ですからね。

 

これが当時のCM。

イメージキャラクターだった女優のオリヴィア・ハッセーさんと布施さんは、このCMの縁で結婚しました。

 

 

 

そして作曲はミッキー吉野先生!

10代でキーボーディストとしてGSバンド「ゴールデンカップス」に加入、その後バークリー音楽院に留学し、帰国後は日本が誇るプログレッシヴ歌謡ロックバンド「ゴダイゴ」のリーダー、そして音楽的屋台骨として活躍。

 

そんなミッキー先生とゴダイゴがもっとも勢いに乗っていた時期に作曲したこの曲。

ミッキー先生らしさ全開!

で素晴らしい曲になっています。

 

ミッキー先生の小粋なインストバージョン。

 

 

私はこの曲に「ディミニッシュソング」とこっそり別名をつけています。

 

ディミニッシュというちょっと独特な音使いがあるのですが、この曲ほどそのディミニッシュを効果的に使っている曲を私は知りません。

随所にディミニッシュコードが登場し、ハーモニーを印象的なものにしています。

また、「変わったーーー!」の前のデデッデッデッデデデデってキメがディミニッシュ音階のユニゾンになっています。

 

 

 

歌唱は布施明さんですから、言わずもがなですが最高です。

深みのある声、高音域の伸びは布施さんの真骨頂。

声量、ピッチ、リズム…布施さんの歌唱力の高さを堪能できる曲です。

 

 

 

アレンジもミッキー先生。

コーラスやホーンセクションがやはりミッキー印で良き良き。

バックの演奏にはゴダイゴの面々が名を連ねます。

 

てか、この曲…ほぼゴダイゴですやん。

 

でもそこはやっぱりアキラさま、ほぼゴダイゴのこの曲をしっかり自分のものにしているのはさすがですね。

 

 

 

カバーは…どーかな〜。

この曲もオリジナル強し、ですよね。

布施明じゃないと!

感がね…。

 

 

はい、名曲!

 

セヴィアン・グローヴァーとタップ

 

セヴィアン・グローヴァー

(Savion Glover)

 

って方、ご存知でしょうか。

彼はアメリカ出身の世界的なタップダンサーです。

 

 

タップダンスは18世紀からあるらしいので、けっこうな歴史ですね。

そもそもはヴォードヴィルショーという黒人のエンタテイメントショーで踊られていましたが、やがて大衆化しニコラス・ブラザーズなどのスターが生まれ、フレッド・アステアジーン・ケリーなど白人の銀幕スターたちも巧みなステップを披露するようになります。

 

映画「TAP」の主演を務めた名手グレゴリー・ハインズはセヴィアンの師匠にあたります。

「TAP」には当時15歳のセヴィアンのほか、サミー・デイヴィス・Jr ジミー・スライドハワード ”サンドマン”シムズなど大御所もたくさん出演していて見応えがあります。

 

 

セヴィアンは1973年生まれということで、まさに現代を代表するダンサー。

タップダンサーというとビシッとしたスーツや燕尾服のイメージがありますが、セヴィアンはダルダルのシャツ。

そしてドレッドヘアーを振り乱しながら踊ります。

この姿がまた、カッコイイんですわ!

 

 

古来より踊りと音楽はセットですが、タップダンスはそれ自体がパーカッションなわけですからその結びつきはすごく強い。

タップダンスだけでも音楽として成立してしまいます。

ヴォードヴィルやブロードウェイ、そして映画の世界で踊られてきたタップの歴史は、そのままアメリカのエンタテイメントとしての音楽の歴史でもあります。

やはりその中心にあったのは「ジャズ」でしょう。

 

タップダンスとジャズは相性がものすごく良い。

とは言っても1940年代に入るまでのジャズとは、いわゆるスウィング(ビッグバンドでやるような)ジャズですね。

ジャズはその後ビバップ革命が起き、アンサンブルより個々のアドリブ演奏を重視するようになっていきますが、そうなってからのタップダンスとの距離感はどうだったのでしょうか。

おそらくはモダンジャズ以降、進行形のジャズとタップダンスの距離は徐々に離れていったのではないかと思われます。

このあたり、詳しい方はぜひ教えてください。

 

 

ともあれ、そこでセヴィアンの登場です。

伝統を重んじながらも「現在のタップ」を創造するセヴィアンは、コンテンポラリーなジャズコンボ(小編成なジャズ)で踊ります。

それははもう絶品。

 

緊張感とイマジネーションのあるアドリブ(即興)の応酬、そしてアンサンブル。

目を閉じて聴いたとしても素晴らしい。

 

 

 

ついでに素晴らしいタップダンスの世界をちょっと覗いてみましょう。

 

ニコラス・ブラザーズとキャブ・キャロウェイ楽団による最高級のエンタテイメント映像が、なんと現代の技術でカラー化!

 

「タップの神様」ミスター・ビル ”ボージャングル” ロビンソン。こちらも現代の技術でカラー化!

 

フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの名コンビ。

 

「雨に唄えば」の楽しげなタップシーン。

 

邦画では「座頭市」のこのシーンが印象的でした。

 

【レコーディング】ピッチ補正③

 

ピッチ補正とはどんなものなのか、その歴史やソフト/アプリケーションなどをご紹介してきました。

 

ピッチ補正がすごい技術であることには疑いの余地がありませんが、

はたしてピッチ補正を施すことは良きことなのでしょうか。それとも悪しきこと?

 

 

このことは「Auto-Tune」の登場以来、頻繁に議論されてきました。

とは言え、当然のことながら立場によってまったく考え方が異なりますので、言ってしまえば不毛な議論だということもしばしばあるでしょう。

当人が良しとするならばバンバン使えばいいし、悪しとするならば使わなければいい。

 

それだけです。

 

が、それでは話が終わってしまうので、肯定派・否定派そのぞれの意見をまとめてみましょう。

そうしてメリット・デメリットを踏まえたうえで使うか使わないか、またどう使うかを判断していただけたら、この記事の意味も多少はあるのでは。

 

 

 

まず肯定派の意見としては、おそらく「力量不足を隠せる」ということに尽きるでしょう。

今や録音物はみな、音程がバッチリ!

本来、音程とはなるべくなら正確であった方が良い場合がほとんどですから、この見地から言えばもうピッチ補正様様(さまさま)です。

 

 

そして「レコーディングに時間をかけないで済む」というのも肯定派の意見。

シンガー・ミュージシャンを拘束する時間やスタジオを借りる時間を、場合によっては大幅に削減できます。

これは費用の削減にもつながります。

歌や演奏に決定的な間違いがなければ、ほんの数テイク録して後はピッチ補正を含む編集でどうにか…というわけです。

 

 

ところで、レコーディングにおいて、完璧を求めて何テイクも重ねていくうちに、「ハマる」ということは珍しくありません。

テイクを重ねるにつれ疲れて集中力がなくなりミスが目立つように、また新鮮味も薄れていきます。

そこで聴き返してみると意外と1テイク目が良かった、なんてこともままあります。

レコーディングは、時間をかければかけるほど良いかというとけっしてそんなことはなく、むしろ集中して短時間で録った方が良い場合が多いのです。

 

 

あと、肯定派の意見の中でも意外と見落としがちなのが「アンサンブルの調和」です。

ホンキートンクなピアノやチューニングの安定しないギター、フレットレスのウッドベースといった楽器のアンサンブルならいざ知らず、昨今のポピュラーミュージックにはコンピューターで鳴らしたサウンドが多用されています。

そういった音は基本的には機械的にチューニングされた狂いのない音程で鳴っています。

アンサンブルの中でそういった音の割合が多くなってくると、有機的で音程が不確定な音は他と馴染まず浮いてしまうんですね。

上手に歌われていたとしてもピッチ補正を施した方がよりオケに馴染む、ということがあります。

 

 

 

否定派の意見としては、とにかく「嘘モンになってしまうことへの懸念・嫌悪」があります。

「詐欺だろ」ってわけですね。

 

まぁ実際、「音源を聴き込んだあとライブに行ったら、音程の甘さにがっかりした」なんてのはよく聞く話です。

ただ、これについては「誰得?」っていう気もします。

ライブで聴いてもらうことが前提であれば、音源で過度にピッチ補正することはアーティストもお客さんも得しないんじゃないかな。

 

 

他には、ピッチ補正に頼って「歌手や奏者が成長しない」という話も聞きます。

往々にして歌手や奏者が「どうせピッチ補正するのだから…」というマインドでレコーディングにのぞむことになってしまう。

ピッチ補正することが前提であれば、集中力を発揮し、シビアに音程をコントロールするということが必要なくなってしまいますからね…。

結果として、先ほどの「ライブでがっかりパターン」になってしまうこともあるでしょう。

 

 

 

それぞれの主だった意見はこんなところでしょうか。

 

みなさんはどうお考えになりますか?

 

先に申し上げたとおり、見地によってまったく考え方は異なりますよね。

 

 

私自身は肯定派の意見にも否定派の意見にも頷けるところはあります。

 

ピッチを補正するということは元のデータを歪めることになるので、ナチュラルでなくなってしまうことは確かですが、聴感上ナチュラルであれば、作品としての完成度を求めてピッチ補正を施すのもアリだと私は思っています。

ともあれ、ピッチ補正を前提とするよりも

「補正なしで人に聴かせられるものを」という意気込みで録音に望みたいものです。

 

 

しかしながら、ピッチ補正が無かった時代のレコードやCDを聴くと、その歌唱や演奏の素晴らしさに感服いたします。

素晴らしい歌唱の一方では、やや拙い歌唱もそのままに音源になっているのですが、それはそれで良かったのかもしれません。

今や猫も杓子もピッチ補正で、面白くないと言えば面白くないかもしれませんね。

 

 

また、音程にばかり意識が向かうことは必ずしも良いことではない気がします。

 

音程が正確でもそれだけでは魅力的な音楽に足りえませんし、音程がちょっとズレただけでその音楽すべてがダメになってしまうかと言えばそんなことはないのでは。

音程の正確さだけで音楽の良し悪しを判断するようになってはつまらない…と感じています。

 

 

あ、ピッチ補正を過剰にかけてエフェクティブに使うことについては、結構なことだと思います。