TRIAL LESSON レッスンを体験しませんか
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ジャンルを整理する13 ヘヴィメタル②

 

ヘヴィメタルというロックの新しい動きもやはりイギリスが先導しましたが、80年代になると、ついにアメリカからあのバンドが登場します。

 

ご存知、メタリカです。

 

ヘヴィメタルシーンのみならず、ロックバンドとしてセールス的にも最も成功したバンドのうちの1つです。

「ダウンピッキングの鬼」ヴォーカル&ギターのジェイムズ・ヘットフィールドと、強靭なリズムを叩き出すドラムのラーズ・ウルリッヒを中心としたメタリカは、高速なビートとザクザクと刻まれるギターリフによって「スラッシュメタル」というジャンルを確立します。

スラッシュメタルはハードコアパンクからの影響も大きく、攻撃的で荒々しいヴォーカルは、高音域でシャウトするようなヘヴィメタルのそれとはまた違った印象をもたらしています。

 

結成当時のメタリカのギタリストだったデイヴ・ムステインは、メタリカ脱退後にメガデスというバンドを作ります。メガデスには日本のTVでもおなじみのマーティ・フリードマン(Gt)も参加していました。

さらに時を同じくしてカリフォルニアからスレイヤー、ニューヨークからアンスラックスというスラッシュメタルバンドが始動します。

メタリカを含むこの4つのバンドは「BIG4」と言われました。

 

また、スラッシュメタルの影響下にありながら、スピードより「重さ」を求めたパンテラのようなバンドは後のミクスチャーロックへも繋がるサウンドを作りました。

 

こういったたくさんのバンドの人気に乗って、ヘヴィメタルの専門雑誌やテレビ番組が作られました。

 

 

ヘヴィメタルは非常に細分化されたサブジャンルを抱えています。

その1つであるスラッシュメタルは、よりハードコアな側面を強めた「デスメタル」「メタルコア」「グラインドコア」といったサブジャンルをさらに生んでいきます。

 

 

ところで、このあたりのバンドはサウンドに伴い見てくれもかなりイカツイです。強面ばっかり。

 

一方で、80年代のヘヴィメタルを思い描いたとき、その髪型やファッションは多くの人が共有するある種のイメージがあります。長髪で煌びやか?なやつ。

そういったイメージを作ったであろう、モトリークルーポイズン、さらには初期のボン・ジョヴィといったバンドは、「グラムメタル」と括られたりもしました。

また、これらのバンドの多くがロサンゼルスのライブハウスで活動をスタートさせたことで、「LAメタル」という言葉もあります。

 

 

 

ヘヴィメタルはもちろんイギリス、アメリカだけでなく世界中に飛び火します。

中でも、スコーピオンズハロウィンといったバンドが牽引したドイツの「ジャーマンメタル」は今でも根強い人気を誇っています。

 

また、スウェーデンからは速弾きギターといえばこの人、イングウェイ・マルムスティーンが登場します。

 

 

日本にもヘビメタバンドはたくさんあります。

代表的なのはご存知X JAPAN。さらに、海外にも進出したラウドネス、デーモン閣下率いる聖飢魔IIマキシマム ザ ホルモンなど。

最近ではBABY METALのワールドワイドな活躍が挙げられます。

 

ジャニス憑依す

 

今朝ネットを見ていたら目に留まった広告が。

 

映画『ジャニス・ジョプリン』7月2日より全国順次上映!

 

おお!!

 

最近、どうもジャニスが不足していたと思っていたんですよ。

公開まで少し時間がありますが、グッドニュースですわ〜。

 

 

と、詳細を読んでみると、

ん?ブロードウェイの舞台作品を映画化?

ドキュメンタリーではないの?

 

メアリー・ブリジット・デイヴィスという方がジャニスを演じるのだとか。

 

ああ〜〜…。

伝記もので役者さんがアーティストを演じる作品はいくつもありますが、正直あんまりピンとこないことが多いんですよね…。

 

 

メアリー・ブリジット・デイヴィスさんを存じ上げなかったので、検索してみると動画が出てきました。

 

ちょっと見てみますか…。

 

 

 

!!!!

これは…!

ジャニス!?

 

表情からオーラまでジャニスのそれ。(ぽっちゃり系だけれど)

これはモノマネではなく完全に憑依ですね。

 

ジャニス云々を抜きにしても単純に素晴らしいパフォーマンス!

 

888888888888888888888888888888

 

俄然、公開が楽しみになってきました。

 

ブロードウェイシネマ『ジャニス・ジョプリン』 7月2日より全国順次上映

 

最初から楽しんだっていいじゃない

 

歌や楽器をやるにあたって、「上手になりたい」という気持ちを持つことは自然だし、素晴らしいことです。

 

しかし、「上手にならないといけない」かと言えば、必ずしもそうとは限らない、と私は思います。

 

それでお金を取ろうと思ったら、聴く人を納得させるだけの「何か」は必要でしょうが、純粋に趣味としてであれば上手にならなくたってかまわない。

本来、趣味であれば「楽しんだもん勝ち」なはずです。

 

 

でも、なぜかみんな「上手にならないといけない」という思いにかられてしまう。

 

強迫観念とも言えるようなこの思い。

かくいう私も以前はそう思っていました。

 

これ、なんででしょうね…??

 

 

教則本や教則ビデオ、Youtubeのレッスン動画を見ても、どれもこれも「上達のため」

 

「下手でもいい!楽しけりゃ!」みたいな教則本って見たことないですもんね。

「教則」本だから当たり前か…?

いやいや、よくある知識や技術ではなく「楽しみ方」について教えてくれる教則本があったっていいんじゃない?

 

 

念を押しておきますけど、やるからには「上手になりたい」と思うのは自然だし、素晴らしいことです。

ただ、「上手になろうとする」以外の音楽との関わり方が、見つけにくい(とくに初心者の方にとって)ことに疑問を感じてしまうんです。

 

 

 

もちろん世の中には、とくべつ上手じゃないけどすごく音楽を楽しんでいるっていう方もたくさんいます。

 

私がパッと思い浮かべたのは、夢中になってリコーダーを吹く小学生、キャンプを張ってギターと一緒に歌う若者、スナックで気持ちよさそうに酔っぱらって歌う壮年の方々…。

 

そういう方々の歌や演奏を聴くと、ハッとさせられることがあります。

他人に対してなるべくカッコ悪いところは見せまいと取り繕うことに一生懸命なのではなく、純粋に自分(たち)と音楽との対話を楽しんでいるようで…。

 

そしてそういうときの音楽って、だいたいがシンプルなものだったりします。

歌うことも演奏することも難しい音楽、聴くにも難解な音楽、じゃない。

 

 

人が音楽を始めるきっかけはさまざまでしょうから、「上手い人の歌や演奏を聴いて憧れたり刺激を受けたりして、それを目標に始めた」という方も少なくないでしょう。

でもそういう方の中には、思うように上達していかないことに苦しんでいる方もいらっしゃるかもしれません。

 

もしかすると苦しくなってしまうのは、「上手になれば楽しめる」という考えを持っているからではないでしょうか。

これは裏を返せば「上手でなければ楽しくない」ということにもなってしまいかねないわけで…。

 

 

確かに上手になればなった分だけ楽しさが増す、ということはあるでしょう。

しかし、上手にならなければ音楽を楽しめないかと言えばそんなことはないのではないでしょうか。

 

むしろ最初のうちから楽しめていないと、「そのうち、いつか楽しくなる」っていうのは、個人的にはあんまり想像できません。

ずっと辛い練習をしていて、あるときを境に急に楽しくなる、ということってあるのかな…。

あるのかもしれないけど、最初のうちから楽しむことはなにも悪いことではないと思うので、それならそっちのほうが良いんじゃないかな。

 

簡単なことでも十分に楽しめますよ。

本来、それこそが音楽の素晴らしいところの1つでもあるのだから。

 

 

当スクールでは、目標を見据えながらも、「今の時点でできる範囲のことをやって、それで音楽を楽しむ」ということも大切にしています。

 

イメトレ大事

 

上達のためには練習は不可欠です。

 

練習せずに上手くなった人を私は知りません。

上手い人というのは、例外なくよく練習しています。

それ(努力)を表面に出す出さないの違いはあれど。

 

ただし、なんと言うか、ただ練習すりゃいいってものでもないんですね。

漫然と練習するより、目的を明確にし、その点を意識して練習することで、効率よく成果をあげていけるのだと思います。

 

 

ふと、こんなエピソードを思い出しました。

 

先日他界された日本を代表するセッションドラマー、村上”ポンタ”秀一さんがおっしゃっていたことです。

(その昔ビデオで見たときの記憶なので、正確ではないかもしれません。)

 

ポンタさんは、ドラムをやろう!と思ってから、実際にスティックを握るまでに1年以上かけたそうです。

その間、いわゆるイメージトレーニングをずっとしていたそうです。

ドラムのパターンを口に出して歌い、それを実際に叩けるよう、何度も何度もイメージしていた。

だから初めてスティックを握ったときにはもう叩けたと。

それから4日後にはフォークグループ「赤い鳥」のドラマーオーディションで叩いていた…。

 

マジか。

 

その後の活躍は多くの方の知るところですね。

 

 

ポンタさんがスティックを握るまでにしていたこと

・パターン(フレーズ)をイメージすること

・それを歌うこと

・さらにそれにに沿って身体を動かすイメージをすること

 

 

ところが多くの場合

とにかく叩く→うまく叩けない→もっと叩く→まだうまく叩けない→もっと叩く→まだうまく叩けない→もっと叩く

というサイクルになりがちではないでしょうか。

 

つまりは、このサイクル中の

「もっと叩く」を(こそ)練習だと思っている方がほとんど

ではないでしょうか。

 

もちろんそれは練習の1つのあり方でしょう。

物量が物を言う、という側面はやっぱりありますから。

 

でもこの流れの中には、上記のポンタさんがスティックを握るまでにしていたことは入っていません。

誰しもがポンタさんのようにはいかないかもしれませんが、意識して行っていく価値は十分にありますよね。

 

 

生徒さんから「練習メニューをください」って言われることがたまにあって、もちろんこちらからもメニューを出したりもしているのですが、ただそれを「こなす」のと、目的意識を持って取り組むのとでは、成果に大きな違いが出てきます。

もっと言えば、目的意識を持つことができれば、練習メニューは自分で考えていくこともできると思います。

そうなってくれば上達も早いのではないでしょうか。

 

【ドラム】好きなドラマー6(レギュラーグリップ)

 

ドラマーのご紹介も忘れておりませんよ!

 

ここまでファンクやフュージョンよりの人選になってましたので、ここらでいっちょロックドラマーを、と思ったんですけどね。

いーーっぱいいますからね。

 

2分くらい悩みましたけど、この人で行ってみたいと思います!

 

 

スチュワート・コープランド

(Stewart Copeland)

 

 

なぜか。

それは私が…

第一にレギュラーグリップが好きだから。

第二にジャマイカンミュージックが好きだから。

 

そうなるとロック界広しと言えど、もうこのお方をおいておりますまい!

いたら教えて !

 

 

コープランドはイギリスのポスト・パンク/ニューウェイヴバンド、ポリスのメンバー。

ちなみに彼自身はアメリカ出身。

 

ポリスのサウンドがあのように魅力的であるということに、彼のドラムは非常に多くの貢献をしています。

 

 

さて、私がドラムを初めて叩いたとき、おそらく他の多くの方もそうだったようにベーシックな8ビートから練習しました。

ドッツッタッツッドッツッタッツッ…ってやつですね。

それがロックの基本パターン

ということで。

 

それはおおむね間違いではなく、古今東西のロックドラムのもっともシンプルでベーシックなのは8ビートでしょう。

 

 

もちろんコープランドのドラムの中心にも8ビートはあります。

しかし彼のユニークなアクセント(ハイハットやスネアのリムショットで変則的なアクセントをつけてきます。)が、単調にもなりかねない8ビートをじつに色彩豊かにしています。

 

左右の手をほんの少しだけずらしたタイミングで叩く「フラム」を多用するところも、色彩の豊かさにつながっています。

 

このあたりはジャズなど、その時々のフィーリングでニュアンスが変わってくるような音楽の影響もあるかと思います。

 

 

そう、彼はじつに多様なバックグラウンドを持っているんですね。

 

 

彼のバックビート(2・4拍)での腕の返し(しなり)を使ったオープンリムショットは、ロックドラムをレギュラーグリップで叩くときのお手本。

 

 

ちなみに私はレギュラーグリップが好きで、自分で叩くときももっぱらこの握り方なんですが、知り合いのドラマー数人に聞いても

「(マッチドグリップに対して)レギュラーグリップの優れているところは……とくにない」

とみな似たような答え。

 

まじっすか!?

あるでしょ?良いとこ

 

だって、かっこいいじゃん!

 

大事でしょ?かっこ

 

↑レギュラーグリップ

↑マッチドグリップ

(マッチドグリップには手の甲の返し具合によって、フレンチ、ジャーマン、アメリカンなどのタイプがあります。)

 

 

まぁいいや、コープランドさんのお話に戻りましょう。

 

彼のドラムで、ジャズ以上に影響が大きいのが

レゲエ

 

いわゆるワンドロップと呼ばれる、3拍目にキックとスネアを合わせて叩くレゲエのドラムパターンを随所で使っています。

4拍すべてにキックを踏むステッパーズと言うリズムもよく使っていますね。

フィルの入れ方にもレゲエの影響を見てとれます。

スネアの音色というかチューニングがハイピッチなのもそうかな。

 

 

 

ところで、ここですでにご紹介しているドラマーはどちらかと言うと「タメ」があるタイプの方々でしたが、コープランドははっきり言って「タメなし」。

ノリとしては猪突猛進タイプ

 

でもイイ!

この場合、だからイイとも言える。