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ジャンルを整理する14 パンクロック①

 

音楽のジャンル、ロック編。

 

今回は

パンクロック

です。

 

 

パンクの登場は、ロック史の中ではとても大きな出来事と言ってもいいでしょう。

 

50年代に産声をあげたロックはその後20年ほどを経て、大きく発展しました。

発展すること自体は悪いことではないはずですが…。

音楽は複雑・高度になり、機材やライブの規模は大きくなり、ロックミュージシャンはヒーローになりました。

 

そういった要素がしだいに飽和してきて弾けそうなくらいパンパンになったとき…

そこにプスッと針で穴を開ける存在としてパンクロックは登場します。

アンチテーゼというやつですね。

 

パンクロックはそれまでロックが積み上げてきたものを「ぜんぶ壊してしまえ!」というロックでした。

それは時代を戻そうとするのではなく、最新の形としてロックの源流に立ち返るムーブメントだったのかもしれません。

 

 

60年代終わりのニューヨークにはすでに、

ルー・リードのヴェルヴェット・アンダー・グラウンド(The Velvet Underground)

イギー・ポップ率いるストゥージズ(The Stooges)

MC5

ニューヨーク・ドールズNew York Dolls

など、尖った音と活動をしていた(今ではプロトパンクと言われる)バンドがいくつかありました。

 

 

70年代に入るとそれらの影響を受け、もはや形式的になったロックに反抗するようなアティチュードを持ったバンドが現れます。

 

パンクのオリジネーターと言ってもいい

テレヴィジョン(Television)

 

のちに大きな影響を与えたパンクロックの最重要バンド

ラモーンズ(Ramones)

 

「クイーン・オブ・パンク」パティ・スミス率いるパティ・スミス・グループ(Patti Smith Group)

 

パンクの枠からはみ出す音楽性を秘めたトーキング・ヘッズ(Talking Heads)

 

元ニューヨーク・ドールズのジョニー・サンダース率いるハートブレイカーズ(The Heartbreakers)

そして元テレヴィジョン、元ハートブレイカーズのリチャード・ヘルのバンド

などです。

 

 

彼らの演奏は大胆で過激で緊張感があり、また初期衝動に溢れたものでした。

シンプルな編成、シンプルなコード、シンプルな演奏、疾走するビート…。

 

 

彼らはマンハッタンにある「CBGB」というクラブをベースにしており、同所はパンク発祥の地とも言われています。

ここを中心に活動した数々のパンクバンドはのちに「ニューヨークパンク」と呼ばれるようになります。

 

 

 

ポストパンク

 

しばらくするとニューヨークパンクから、シンセサイザーなどを取り入れたポップかつ実験的な「ニューウェイヴ」が派生します。

しかしその実はなんでもありで、パンクの影響を残しながらも音楽性の幅はかなり広く、なおかつ絶妙にポップであることが特徴と言えば特徴。

ニューウェイヴ色の強いバンドには、既出のトーキング・ヘッズや、デボラ・ハリーを擁するブロンディ(Blondie)などがあります。

 

また、より前衛的で主にアンダーグラウンドで活動した、DNAコントーションズ(The Contortions)といったバンドはニューウェイヴに対し「ノーウェイヴ」と呼ばれました。

 

 

 

さて、このあたりずっとニューヨークの話ですが、それまで革新的なロックを次々に生んできたイギリスではどうだったのでしょうか。

ちょっと時が前後しますが、ニューヨークパンクがにわかに活気づいてきたころ、イギリスでも1つのパンクバンドが登場します。

 

つづく

カラオケ、お好きですか?

 

もう2年くらいカラオケに行ってない気がします。

あ〜〜行きたい。

 

 

みなさんはカラオケ、お好きですか?

 

 

もちろん苦手な方もいらっしゃるでしょう。

 

苦手な理由はいろいろでしょうが、歌に自信がない、コンプレックスがある、という方も少なくないでしょう。

歌を歌うことは好きでもカラオケは嫌いという方もいますね。

自分が歌いたくはないけど、ワイワイした雰囲気は好きだし他人の歌を聴いているだけで楽しい、という方もいる。

 

いちおう私も「自分が好きなものを他の人も好きとは限らない」ことくらいは分かっているつもりなので、カラオケが嫌いという人をムリに誘ったりはしません。

ムリに誘うのもムリに歌わせるのも、はたまた聴きたくもない歌をムリヤリ聴かせるのも、立派なハラスメント行為なんだそうですよ。

 

 

ただ、私は好きです!

カラオケ!

 

 

 

思えば中学生のころのカラオケ通いが、こうして音楽をやっている今に繋がっていることは間違いありません。

あのころ他のことをしていたら、おそらく音楽を志していないでしょう。

 

今は「歌ってみた」や仮歌、自作曲と、以前よりは真剣に歌に取り組んでいますので、やっぱりもっと上手になりたい。

でも、中学生のころからつい最近まで、私にとっての「歌」とは、「楽しきゃそれでいいもの」でした。

 

おそらく私の歌は、10代から30代にかけての間、ほとんど上達していないでしょう。

 

ただ、それって悪いことでもなんでもないと思うんですよ。

だって歌うことはただの趣味だったのだから。

ずっと楽しく歌ってこれたので、それで良し。

 

 

 

歌にかぎらず楽器だって同じで、楽しんだもん勝ちじゃないでしょうか。

 

音楽の楽しみ方はたくさんあって、その中には上達しようと切磋琢磨することも含まれるでしょうが、個人的には楽器でもカラオケのようなある種の無責任な楽しみ方があってもイイのに、と思ってます。

それであっても人それぞれなので、強要すべきではありませんが…。

 

 

 

さて、カラオケが苦手な方の中にも、「歌に自信が持てたならきっと楽しめるのに…」と思っている方もいらっしゃることでしょう。

 

「大丈夫!自信を持って!」って励ますことは簡単ですが、それでその人が実際に自信を持てるようになるかと言えばそんな簡単なことではないですよね。

自信の裏付けって、けっきょくそれに向き合って費やした時間やエネルギーからしか生まれてこないのかもしれません。

その道、1人ではキツくても講師と2人なら?

スクールのヴォーカル・ボイトレコースでは、自信を持って楽しく歌えるようになるためのコーチングプログラムをご用意しています。

ご興味を持っていただけたら、ぜひ体験レッスンをご受講くださいませ。

 

 

カラオケに行かない、人前で歌を歌わないという生き方もあるでしょうし、そんなことで一生の価値が決まるわけもありません。

でも、楽しく歌った歌を人に聴いてもらうという経験もきっと悪くないと思います。

 

 

それにしても、心おきなくカラオケで歌える日が来るのはいつになるのでしょうね…。

 

リズムの耳コピ

昨晩、ある演奏のお誘いをいただきました。

それというのが歌謡ポップスのカバーなのですが、サックスがけっこうな割合で入っているんですね。

いつもだったらアドリブというか自分なりに吹いてしまうところですが、今回はなるべく原曲に寄せていこうかな、と、ひとまず原曲の音源を聴きながらそんなことを思っていました。

 

ちょうどそのときは五線紙がなく…。

で、やったことがこれ。

 

 

これはサックスフレーズのリズムだけを耳コピしてササっとメモしたものです。

音高がない、リズム譜というやつです。

 

 

今は自然にこうやって「とりあえずリズムだけでもメモっとくか」と思えますが、ずっと以前の自分にはまず考えられないことでした。

当時の私にとって「コピー」とは、決まって「楽器を手にしながら音(音の高さ/音高の推移)を探していくもの」だったからです。

でも、得意ではなかったですね。難しくて途中で匙を投げたことも何度となくあります。

 

 

じつは、耳コピしたいものの内容にもよりますが、サックスはシングルノート(単音のメロディ)ですので音高の推移は比較的容易に追えるんです。

何と比較してかといえば、「リズム」です。

 

慣れていない人にとって、リズムをコピーすることは簡単ではありません。

 

これはギターソロなど他の楽器にも言えることかと思いますが、フレーズの耳コピがスムーズにできるかどうかのポイントは「リズムを把握できるかどうか」であることがほとんどではないでしょうか。

 

 

よく言われていることですが、フレーズの耳コピをしようとしたとき、「そのフレーズを口に出して歌えるようにする」というのはとても有効です。

というかむしろ、歌えない状態でコピーするのは大変だと思います。

 

しかし、楽器によるフレージングって歌のメロディとは少し違うので、場合によっては歌いにくいものもあります。

歌いにくい要因もいろいろですが、やはりリズムであることは少なくないでしょう。

 

逆にリズムが分かってしまえば、聴き取りの半分以上は完了したと言ってもいい。いや、2/3かそれ以上かもしれません。

 

 

リズムを把握し再現する力が弱いと、耳コピだけでなく、たとえ楽譜があったとしてもそのフレーズを演奏することは難しいでしょう。

 

どうしたらいいか……

 

 

答えはシンプルで、「基本から丁寧に身につけていく」しかありません。

 

複雑に思えるリズムも、基本のシンプルなリズムが発展したものと捉えれば必ずできるようになります。

基本ってどのくらいかと言うと、「幼児でもできるようなリズム遊び」くらいです!

ごく簡単にできることと思いますが、この段階をバカにしていると一生リズムは分からないままです。

ごく簡単にできることから着実に発展させていく。

 

「幼児でもできるリズム」と「難しくて再現できないリズム」を地続きで考えることが大切だと思います。

 

名曲選その5「It’s a Shame」

 

私的名曲選、今回は…

 

「It’s a Shame」

 

です。

 

 

 

この曲はアメリカのコーラスグループ、スピナーズ(Spinners)による1970年のヒット曲。

 

ヒット曲とはいえ今までここでご紹介した曲に比べると、ソウルミュージック好きの方以外にはさほど知られていないかもしれません。

個人的には学生のころに、DJをしていた友人がよくかけていて、ピークタイムにこの曲がかかると一緒になって歌っていた思い出の曲です。

 

 

スピナーズはデトロイト出身で、「It’s a Shame」は地元モータウンレーベル在籍時の彼らの代表曲ですが、その後はフィラデルフィアに移りアトランティックレーベルからいわゆるフィリーソウルのムーブメントに参加します。

フィリーソウルは流麗なストリングスやブラス、コーラスが綿密に重ねられた音楽。もちろんこれはこれで素晴らしいのですが、モータウン期の「It’s a Shame」はもっとハツラツとした印象です。

 

 

コンポーズ、アレンジ、ヴォーカルと全てがとにかく素晴らしい。

 

イントロのギターからもう掴みバッチリでしょう。

そこからヴァース(ヒラ歌)に向けて一気に流れ込んでいきます。

2回し目のヴァースへ、さらにコーラス(サビ)へと一層音が厚くなりテンションも上がっていきます。

コーラスワークとブラスの絡みが素晴らしい。

途中のブレイク(リードヴォーカルとドラム、ギターだけになるとこ)も曲の良いアクセントになっています。

 

細かいクレジットは分かりませんが、演奏はもちろんファンクブラザーズ(モータウンのセッションバンド)ですから最高です。

 

コード進行は ⅱ – Ⅴ – Ⅰ – ⅵ の循環が基本でシンプルですが、サブドミナントマイナーや同主調の平行調への一瞬の転調がマジカル!

それもそのはず、作曲はスティービー・ワンダー。と、ちょうどこのころスティービーと結婚したシンガー、シリータ・ライトによるもの。

 

スピナーズは何度かメンバーチェンジがありリードヴォーカルも代わっていますが、この時期はG.C.キャメロンという人がリード。

このキャメロンさんの、美しいファルセットとチェストボイスでの熱いシャウトのコントラスト唱法がヤバい。

 

これら全ての要素が聴く者を否応なしに高揚させることでしょう。

 

 

 

It’s a shame とは、「残念だ」という意味らしい。

歌詞は、彼女に対して「ひどいよ、あんまりだよ」と嘆いている内容。

歌詞についてはこれといって何もないのですが…。

曲のタイトルから歌い始めるっていうのは分かりやすくていいですね。

 

 

はい、名曲!

 

 

 

この曲はやっぱりスピナーズのオリジナルが最高ですが、カバーもご紹介しておきます。

 

ポール・ジャクソン Jr.

カッティングの名手による小気味いいインストバージョン。

 

アルトン・エリス

大好きなジャマイカのソウルシンガー。このカバーは◎。

 

ラファエル・サディーク

比較的原曲のイメージに忠実なカバー。

 

モニー・ラヴ

ラップ。

 

EPO

ドラムの音色が時代ですが、EPOさんらしくていい。

 

ウォークマンほしい

 

このところ某オークションや○ルカリで探しているものがあります。

 

それは

「ウォークマン」。

 

「ウォークマン」と言うのはソニーの商標なので、正しくはポータブルカセットプレイヤーですね。

 

 

なんで今さら?

 

と思われるかもしれませんが。

 

 

今やYoutubeやサブスクで音楽を聴くことが当たり前ですもんね。

スクールでCDやレコードをかけていると、お客さんや若い生徒さんに珍しがられることもありますし。

 

私も以前に比べたらYoutubeやサブスクで音楽を聴くことが多くなりました。

実際、メチャクチャ便利ですもんね。

 

 

でも、一部ではアナログなツールや文化を好んでいる人もいるんですよね。

私もなんとなく共感するところがあります。

 

不便だったり無駄があったりって、概ねネガティヴなことなんでしょうけど、無駄なく便利に合理的になってきた中で失われたものがあるのでは?

みたいな問いかけ、よくありますよね。

 

まぁ、まさに「それ」なんですけど。w

 

その日の気分でカセットテープを選んで、曲をスキップしたりシャッフルしたりせずに1つの作品を日常のサウンドトラックにしたいような、そんな気分なんです。

 

 

そんなわけで、2つほど所有していたポータブルカセットプレイヤーはいずれも回転数が安定しなかったりとガタがきているので、状態のいい中古を探しているんです。

 

80年代のプロダクトデザインが今、カッコよく見えるんですよね。

新品じゃなくて古いのがいい。

ただ、モーターがやられていたりすると替えのパーツを探すのも難しいのかな…。

 

 

 

今日の気分で「日常のサウンドトラック」をいくつかピックアップしてみます。

いちおう1曲ずつYoutubeを貼っておきますが、できればアルバムで聴いていただきたい。

 

Mac Miller 「Circles」

 

Jeb Loy Nichols 「Strange Faith and Practice」

 

Puma Blue 「In Praise of Shadows」

 

Ronny Jordan Light To Dark