ドラマーのご紹介も忘れておりませんよ!
ここまでファンクやフュージョンよりの人選になってましたので、ここらでいっちょロックドラマーを、と思ったんですけどね。
いーーっぱいいますからね。
2分くらい悩みましたけど、この人で行ってみたいと思います!
スチュワート・コープランド
(Stewart Copeland)
なぜか。
それは私が…
第一にレギュラーグリップが好きだから。
第二にジャマイカンミュージックが好きだから。
そうなるとロック界広しと言えど、もうこのお方をおいておりますまい!
いたら教えて !
コープランドはイギリスのポスト・パンク/ニューウェイヴバンド、ポリスのメンバー。
ちなみに彼自身はアメリカ出身。
ポリスのサウンドがあのように魅力的であるということに、彼のドラムは非常に多くの貢献をしています。
さて、私がドラムを初めて叩いたとき、おそらく他の多くの方もそうだったようにベーシックな8ビートから練習しました。
ドッツッタッツッドッツッタッツッ…ってやつですね。
それがロックの基本パターン
ということで。
それはおおむね間違いではなく、古今東西のロックドラムのもっともシンプルでベーシックなのは8ビートでしょう。
もちろんコープランドのドラムの中心にも8ビートはあります。
しかし彼のユニークなアクセント(ハイハットやスネアのリムショットで変則的なアクセントをつけてきます。)が、単調にもなりかねない8ビートをじつに色彩豊かにしています。
左右の手をほんの少しだけずらしたタイミングで叩く「フラム」を多用するところも、色彩の豊かさにつながっています。
このあたりはジャズなど、その時々のフィーリングでニュアンスが変わってくるような音楽の影響もあるかと思います。
そう、彼はじつに多様なバックグラウンドを持っているんですね。
彼のバックビート(2・4拍)での腕の返し(しなり)を使ったオープンリムショットは、ロックドラムをレギュラーグリップで叩くときのお手本。
ちなみに私はレギュラーグリップが好きで、自分で叩くときももっぱらこの握り方なんですが、知り合いのドラマー数人に聞いても
「(マッチドグリップに対して)レギュラーグリップの優れているところは……とくにない」
とみな似たような答え。
まじっすか!?
あるでしょ?良いとこ
だって、かっこいいじゃん!
大事でしょ?かっこ
↑レギュラーグリップ
↑マッチドグリップ
(マッチドグリップには手の甲の返し具合によって、フレンチ、ジャーマン、アメリカンなどのタイプがあります。)
まぁいいや、コープランドさんのお話に戻りましょう。
彼のドラムで、ジャズ以上に影響が大きいのが
レゲエ。
いわゆるワンドロップと呼ばれる、3拍目にキックとスネアを合わせて叩くレゲエのドラムパターンを随所で使っています。
4拍すべてにキックを踏むステッパーズと言うリズムもよく使っていますね。
フィルの入れ方にもレゲエの影響を見てとれます。
スネアの音色というかチューニングがハイピッチなのもそうかな。
ところで、ここですでにご紹介しているドラマーはどちらかと言うと「タメ」があるタイプの方々でしたが、コープランドははっきり言って「タメなし」。
ノリとしては猪突猛進タイプ。
でもイイ!
この場合、だからイイとも言える。