薬指を手なづける

多くの楽器は演奏するのに手指を使います。

楽器を始めたばかりの方にとっては、手指を思いどおりに動かすことが当面の大きな課題になってくるでしょう。

 

今回は、なかなか言うことを聞いてくれない手指を少しでもコントロールしやすくするにはどうしたらいいかを考えてみます。

 

 

まず、左右の手指のそれぞれを器用な(動かしやすい)順に序列してみるとどうでしょうか。

完全に主観ですので個人差はあると思いますが、例えば右利きの方であれば

 

1 右人差し指

2 右中指

3 右親指

4 右小指

5 右薬指

6 左人差し指

7 左中指

8 左親指

9 左小指

10 左薬指

 

といった感じでしょうか。

人によっては、右の薬指や小指よりも左の人差し指の方が言うことを聞く、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。

なんと言っても言うことを聞かないのは小指…かと思いきや、じつは薬指のやつがかなり聞かん坊なんです。

薬指だけを動かすのは小指だけを動かすより大変と感じる方が多いのではないでしょうか。

 

 

さて、ここで上位に挙げられた指は、楽器初心者であったとしてもそれなりに器用だと(動かしやすいと)思います。

じつは、おそらくこれらの指の器用さは上級者と比べても大差ありません。

 

 

しかし、下位の方はどうでしょう。

これらの指を普段の生活でほとんど使っていないとすると、なかなか思ったように動いてくれない。

楽器初心者と上級者で違いがあるとすれば、ここが大きいのではないでしょうか。

 

そう考えると、漠然と楽器のコントロール力アップを期待して練習するより、不器用な指を重点的に強化するのも悪くないかもしれません。

 

 

前述したように薬指はとくに言うことを聞いてくれません。

 

たくさんの指をいっぺんに使っていくとき、器用な人差し指や中指を先行させて動かしてはいませんか?

そうすると不器用な薬指は当然遅れて動くことになります。

音楽においてのリズムの重要性については度々触れていますが、このアクションでは、様々なシチュエーションでリズムの乱れを招きます。

 

薬指と人差し指や中指を同じタイミングで動かすべきときは、薬指にリードさせるようにすると、ひとまず動きのバラつきは収まっていくと思います。

 

 

しかし、不器用な薬指はそもそも思うようなタイミングではなかなか動いてはくれないので、これは鍛えていく必要があります。

 

ということで2つほど、薬指の指トレをご紹介します。

 

1つめはシンプルです。

5本の指先をすべて平な面に着けて、薬指だけを上げる運動です。

音楽に合わせるなど、リズミカル(周期的)に行ってみてください。

 

もう1つは、左右の手を合わせるようにそれぞれの指先を着けます。

薬指だけは着けずにフリーにしておきます。

左もしくは右の薬指は動かさず、その周囲をもう一方の薬指が触れないように回します。

純回転、逆回転とどちらもやってみてください。

 

いずれの運動も慣れないうちにやりすぎると筋を痛める可能性もあるので、少しずつ頻繁に行うのがいいと思います。

 

結果として、徐々に「薬指を意識しながら他の指も動かす」ということができてくるといいですね。

 

【ヴォーカル】上手いと思う歌手④浜田麻里&絵里

 

「歌が上手いな〜」と思うヴォーカリストを独断と偏見によりピックアップ!

 

 

今回は

 

浜田麻里さん

その妹の浜田絵里さん

 

です。

 

 

日本のヘヴィーメタルシーン、通称ジャパメタの女王として君臨する浜田麻里さんの歌唱力の高さは、その世代の方にとっては知られたことかと思いますが、じつはその妹の絵里さんも上手い。

 

絵里さんはソロでの活動はほとんどしていないようですが、バックコーラスとして80年代からずっと姉の麻里さんのサポートをしてきています。

 

古くはザ・ピーナッツなど、ピッタリ息のあったコーラスワークというのはやっぱり姉妹ならではなのでしょう。

 

 

姉妹の素晴らしいハーモニーが聴ける動画がありましたので、ご紹介します。

 

 

 

あくまでメインは麻里さんということで、絵里さんはこの無伴奏の中、完璧に麻里さんの呼吸に合わせています。

ブレスやヴィブラートまでばっちり合わせてきます。

シンクロ率、ハンパないです。

 

 

2人とも恐ろしくピッチ(≒音程)が良い。

声質も似ていて、ロングトーンでハモるところなんかは機械みたいです。(良い意味で)

 

 

そして2人とも声のレンジ(音域)もめちゃくちゃ広い。

麻里さんお得意の超ハイトーンのヘビメタシャウト。

絵里さんはそのさらに上でハモってきます。笑っちゃうくらい高い。

 

 

声量や声の太さは麻里さんの方がありますね。やっぱりメインですからね。

逆にコーラスとしては、絵里さんのライトな声や歌い方は合っているのでしょう。

 

 

 

個人的にはもう少しピッチやリズムに遊びがある方が好みではあるのですが、

「上手い」という点で考えると、やっぱり浜田麻里さんは挙げとかなきゃですね。

 

音域、声量、ダイナミクス、音程、リズム、ヴィブラート、ベンド/フォール、声色の使い分け、スタミナ…。

そしてそれを長年キープしていること。

単に技術の高さだけではなく、長く続けた人しか持ち得ない説得力・強度が備わって、「最強」と言っても過言のないヴォーカリストだと思います。

(他の方との比較はあまり意味がないと思いますが。)

 

2019年の35周年記念ライブ!ビリー・シーンの姿も。

 

いや〜素晴らしい!

 

ギター100日チャレンジ

 

Youtube などを見ていると「100日チャレンジ」「1年チャレンジ」といった、継続して何かにチャレンジしている様をアーカイブにしていく企画がありますね。

 

そんな中で、お笑い芸人の田村淳さん(ロンドンブーツ1号2号)がギターにチャレンジするというやつをたまたま見つけました。

 

 

 

毎日更新しているようで動画の数はかなり多いのですべて見たわけではありませんが、100日の時点でかなり上手に弾いていて感心しました。

 

 

 

どんな方にとっても、今までしていなかったことを毎日かかさず継続することは容易なことではないと思います。

 

毎日コツコツ。

 

これが上達にはもっとも効果的。それでいてものすごく難しい。

 

Youtubeの企画にして「人に見てもらうことで、継続の難しさを乗り越える」という狙いもあるのかな?

だとしたらその狙いも悪くないですよね。

それはそれで、毎日動画を撮ってアップするのも苦労はあると思いますが。

 

 

あと、練習頻度や時間も重要ですが、もっと重要なのは「やめないこと」

少しずつでもやめずに継続していれば、必ず上手くなります。

 

 

いずれにしても有言実行で毎日練習し、100日。だから3ヶ月ちょいですか。

3ヶ月ちょいでこれだけスムーズに弾けたらすごいです!

 

 

なによりもその動画で、あいみょんの「マリーゴールド」を弾き語りしたあと、「ギター楽しい〜」っておっしゃっていたのがすごく印象的でした。

 

 

やっぱり音楽や楽器って、こちらから歩み寄った分は向こうからも近づいてきてくれると言うか、どんどん楽しくなっていくんですよね。

歩み寄らなければそのまま…。

 

 

淳さんは高校生のころ少しチャレンジしたけど挫折してしまって、47歳になった今、「ギターを弾きたい!」と言う気持ちが再燃してきたそうです。

 

ギターや音楽を始めるのに、何歳までに始めなければ遅い、ということはありません。

「やってみたい!」という気持ちがあるなら、何歳からでも楽しめます!

 

何歳からでも楽しめますが、時間はどんどん流れていきますから、迷っている暇はないですよ〜。

 

名曲選その6「What’s Up?」

 

私的名曲選、今回はこの曲です。

 

「What’s Up?」

 

 

アメリカのオルタナティヴロック・バンド、4ノン・ブロンズ(4 Non Blonds)による1993年のヒット曲です。

 

 

4ノン・ブロンズはアルバムを1枚リリースしたのみで解散してしまったので、もはや覚えていない、もしくは知らない方も多いかもしれません。

でもこの曲は、どこかで聴いたことあるんじゃないでしょうか。

 

 

日本ではタイヤメーカーのグッドイヤーのCMで使われていました。(2005年とのこと)

 

でも、このCM以外でもいろんなところでちょいちょい耳にします。

つい先日も、Netflixで「全裸監督2」を観ていたら、最後のシーンでこの曲が流れてきてとても印象的でした。

まぁ、それでこの曲を思い出してこれを書いているわけですが。w

 

 

コード進行はめちゃくちゃシンプルで、「Ⅰ – ⅱ – Ⅳ – Ⅰ」を1曲とおして延々くり返すだけ。

 

「ドミナントモーションがない」というのも特徴です。

アメリカのポップスやロックではこういうのもさほど珍しくありませんが。

個人的には、こういうシンプルな曲が作れることが羨ましい。

 

 

そして、

この曲はもう、サビ(コーラス)に尽きるでしょう。

これが浮かんだ時点でもう勝ちですよ。

 

「Hey-ey-ey-ey,  Hey-ey-ey,  I said “Hey, what’s going on?”」

の歌詞に、シンガロング(会場で大合唱になるやつ)必須のあのメロディ。

思考を凝らして作られたメロディやコード進行や歌詞も、その多くはこのサビのシンプルな強度の前に霞んでしまうことでしょう。比較する必要もないのですが。

 

 

歌詞の概要は、男性中心の世の中に「どうなってんのよ?」と心の叫びを声に出した、というような感じ。

4ノン・ブロンズはもともと女性だけのバンドだったそうですが、デビューに際してメンバーチェンジがありギタリストが男性になっています。

ちなみに歌詞にはタイトルの「What’s up?」は1回も出てきません。おそらくタイトルを決めるとき、有名なマーヴィン・ゲイの「What’s going on」がすでにあったため、「What’s up?」としたんだと思います。

 

 

シンプル・イズ・ベスト!

私的にかなり名曲なんですが!

いかがでしょうか?

 

 

作詞作曲は、ヴォーカルでソングライターのリンダ・ペリー(Linda Perry)のペンによるもの。

 

彼女の歌声は力強さと繊細さを兼ね備えていて、どこかスティーヴン・タイラーを思わせます。

 

彼女が4ノン・ブロンズの中心でしたが、彼女の脱退によってバンドは消滅してしまったようです。

彼女はその後、ソロ作品をリリースし、プロデューサーとしても活躍しています。

2005年の大ヒット曲「You’re Beautiful」を歌ったUKのシンガーソングライター、ジェイムズ・ブラントは、リンダ・ペリーのスカウトで世に出たんだそうです。

 

 

この曲は正式なカバーは意外と少ないようです。

ライブではP!nkやレディーガガなど大物が取り上げていますが。

 

カリフォルニアのリキッド・ブルー(Liquid Blue)というバンド。なかなか良い声してます。

 

ヒップホップグループ、アレステッド・ディベロップメントの中心人物スピーチ(Speech)が「Hey Song」として。

 

あとはこれ。w

 

土岐さん、ありがとうございました。

 

数日前、ネットのニュースで知った土岐英史さんの訃報。

 

突然のことでショックです。

 

 

土岐さんには大勢のお弟子さん、生徒さんがいらっしゃるので、私なぞはその端くれも端くれです。

それでも土岐さんには音楽へ向かう姿勢をはじめ、とても大切なことを教えていただきました。

 

 

このブログでもたびたび書いている、練習時間のこと。

「楽器(サックス)を吹いているときだけが練習時間ではないよ。だからインタビューで練習時間はどのくらい?って聞かれると困るんだ。」

この言葉の感化され、私は寝るとき以外は音楽スイッチを入れっぱなしに。

 

 

アドリブの練習で、得意げにビバップフレーズやコードトーン、〇〇スケールなどを吹くと、

「本当にそれが頭の中で鳴ったの?正直に自分の中から出てきた音を吹きなさい。」

と言われたことも。

これにはずいぶん悩みましたが、今は少しづつ自分の音で自分のフレーズを吹けるようになってきたかな…どうだろう。

 

 

素晴らしいトーン、リズム、ダイナミクスで吹くサックスには、やっぱり土岐さんらしさが溢れていて、ずっと憧れです。

そして優しい笑顔と音楽に対する真摯な姿勢…。

 

土岐さんの生の音を聴くことも、アドバイスをいただくことも叶わなくなってしまいましたが、残してくださった音源からいっそう学んでいきたいと思います。

 

 

土岐さん、本当にありがとうございました。

心よりご冥福をお祈りいたします。

 

アメイジング・グレイス

 

先日、弊社の研修と称してアレサ・フランクリンのライブ映画「アメイジング・グレイス」を鑑賞してきました。

 

いやー素晴らしかった…。

 

説明不要でしょうが、アレサ・フランクリンはソウルミュージックの女王。

惜しくも2018年に亡くなってしまいましたが、1960年代以降のソウルミュージックを牽引した偉大なシンガーです。

 

そんなアリサのルーツは「ゴスペル」

 

1972年当時、すでに最高のソウルシンガーの名を欲しいままにしていたアリサが、原点回帰で望んだこのライブ。

ロサンゼルスの教会で行われたその模様は公開レコーディングされ、ライブアルバム「アメイジング・グレイス」はソウル・ゴスペルの大名盤となっています。

 

 

じつはこのライブ、レコーディングだけじゃなく撮影もされていたんですね。

 

監督はたくさんの映画を撮っているシドニー・ポラック。

ただ当時は、技術的な問題で公開に至らなかったのだとか。

そんな幻の映像作品が49年の時を経て、ついに公開!とあいなったわけです。

 

ストーリーのある映画ではないので、ネタバレなどさほど気にせずレビューしてみます。

前情報なしに鑑賞したい方は、ここからは読まずに映画館へ直行してください。

 

 

さて内容ですが、先述のアルバム「アメイジング・グレイス」と同じライブを撮影したものですので、そちらを既聴されている方にとっては、その場の空気感をよりいっそう感じることになります。

「実際、こんな感じだったのか!」とアルバムを聴いたときの興奮が何倍にもなってよみがえってきます。

 

アメリカの教会と言ってもいろいろでしょうが、このニューテンプル・ミッショナリー・パブティストはライブ会場としてはさほど大きくはありません。

教会は開演前から既に異様な熱気に包まれています。

 

ジェームズ・クリーブランド(Vo / Pf)はゴスペルミュージックの王と言われる存在で、牧師でもあり、アリサの師匠でもあります。

彼のジョークまじりの前説からスタート。

 

最高のライブを支えるミュージシャンは、コーネル・デュプリー(Gt)、チャック・レイニー(B)、バーナード・パーディー(Dr)、ケニー・ルーパー(Org)、パンチョ・モラレス(Per)と超豪華。

 

まずはクリーブランド率いるサザンカリフォルニア・コミュニティ聖歌隊(指揮はアレキサンダー・ハミルトン)が入場。

 

そしてアレサ登場!

 

最初はピアノに座り、弾き語りからスタート。

第一声で、ブワッと込み上げてくるものがありました。

 

映像付きの素晴らしさよ!

 

そこからはじわじわと高まっていくテンション。

 

アレサのヴォーカルは本当に上手いけど、「上手いなぁ〜」って感想より胸に強く訴えるものがあって、何度も涙が…。

 

そしてコーラス。素晴らしい!

お行儀の良い聖歌隊という感じではなく、1人1人の個性を持ったシンガーの集まりです。

思い思いに声を上げて、身体を動かして、それでいて強固な塊にもなっています。

 

それは会場のお客さんにも言えることで、このライブは本当に演者と客の垣根がなく、お客さんも歌い、声を上げ、リズムを刻み、ダンスを踊ります。

これこそが一体感というやつではないでしょうか。

この映画でもっとも感動したのは、このことかもしれません。

優劣はありませんが、どうしたって文化の違いを認めざるをえません。

宗教的なギャップも感じますが…。

 

タイトルにもなっている「アメイジンググレイス」は中盤のハイライト。

このアメイジンググレイスはやっぱスゴイ。

 

2日目には客席にミック・ジャガーとチャーリー・ワッツの姿も。

でもVIP待遇って感じじゃなくて、やはり会場の一体感を作る一員。

 

先に述べたように演奏陣は超強力なプレイヤーが集まっていますが、その演奏はけっして主張することなく、完全に「歌」に合わせにいっています。

プロだわ〜。いや、プロと言うか、彼らもゴスペルをよく知っているということなのかもしれません。

 

 

説教、アリサの歌声、コーラス、お客さんの歓声…。

このライブは「歌」、いや「声」がすべてのような気もします。

神を、親を、兄弟を、子を、友人を思って発する「声」の強さに、映画を観終わったあともしばし言葉が出ませんでした。

 

練習の割合

「上手さ / 音楽レベルの高さ」にもいろいろあります。

今回はその中で、

「弾きたい(吹きたい・歌いたい・叩きたい)と思った曲やフレーズをパッと弾ける」

ということを目指していく前提でお話ししてみます。

 

 

そのために必要な要素は何でしょうか。

5つピックアップしてみました。

 

 

・音楽を聴く

CDでもサブスクでもYoutubeでも、「聴こう」と意識的に音楽に耳を傾けることです。

そのうえで聴き方はいろいろあると思いますが、それは問いません。

もちろんライブやコンサートに行くのもここに含みます。

 

・楽器を練習する

実際に楽器を触って、曲やフレーズを出来るまでくり返したり、基礎練習をしたり。

アンサンブルの練習やセッションもここに含まれますが、日ごろから1人でも取り組めることとして考えると、今回はそれらはいったん外して考えてみます。

また、練習というわけではなく、何となく楽器に触っている、楽器と戯れる、鼻歌を歌うといった時間をここに含むかどうかで話は大きく変わってきそうですが、今回は音楽を聴くのと一緒で、練習として意識的に取り組むこととしてみます。

 

・音感トレーニング

相対音感のトレーニングです。

ソルフェージュといわれる練習の一環として、歌うことと聴いて判断することをくり返します。

最近ではトレーニング用のアプリもいくつかあります。

 

・リズムトレーニング

やはりソルフェージュの一環として、歌ったり、手を叩いたりしてリズム感を強化します。

リズムに関する基本的な知識を知っていくこともここに含みます。

 

・理論の勉強

いわゆる音楽理論というやつを勉強します。

座学というか、お勉強です。

 

 

もちろんこの5つ以外にも要素はあるでしょう。

上記の要素でも、自分以外の誰かと接点を持って取り組んだ場合、1人で行うのとはかなり成果が変わってくるはずです。

 

ひとまず今回は、大人の方が普段の時間の中で1人でも上達していくには、ということで考えてみます。

あ、それと、音楽経験が多くない方を想定しています。

 

 

すでに音楽を初めている方も、これからの方も、いかがですか?

この円グラフの割合はどんな感じが理想的だと思いますか?

 

 

この割合は、人によって、やりたいことによって変わってくることは当たり前ですので、「こうでないといけない」ということはありません。

 

 

ただ、漠然と上達しようと思ったとき、こんなバランスを考える方もいらっしゃるかもしれません、

 

これが悪いというわけではありませんが、例えば楽器がサックスだとしたら自宅での音出しは難しい方がほとんどでしょうから、この割合で言ったら楽器の練習以外の4項目に関しては「ノータッチ」になるのが実状でしょう。

 

 

じつは「弾きたいと思った曲やフレーズをパッと弾ける」を目標とした場合、楽器の練習(楽器のコントロール力の向上)は最重要事項ではない可能性もあります。

もちろん始めたばかりの方であれば、最低限の技術は欲しいところですのでそのあたりは個人差があるでしょうけど。

 

これらの要素は完全にセパレートしているわけではなく、例えば楽器の練習にリズムトレーニングが含まれているということもあるでしょう。

しかしあえて分けているのはなぜかと言うと、楽器を使わなくてもリズムトレーニングはできるからです。

楽器の練習において曲やフレーズがうまく形にならないとき、その原因がリズムにあることはけっして少なくありません。

だとすれば、楽器を鳴らすことが難しい時間にリズムの練習をしていくことはきっと意味があるでしょう。

個人的には、リズムは音楽の要素の中でももっとも重要だと考えています。

 

また、「弾きたいと思った曲やフレーズをパッと弾ける」ようになるには音感の強化も不可欠です。

音感については、そもそも「大人になってからは身につかない」とあきらめている方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません!

しかるべき手順でじっくり取り組んでいけば誰でも身につくのが相対音感です。

そして音楽を奏でるにあたって重宝するのは、絶対音感ではなく相対音感です。

 

理論については「知っておくと便利なこと」くらいに思っておけばいいという見方もあります。

たしかに理論を知らなければ音楽ができないわけではありません。

でも、便利なら知っておけばいいんじゃないかと私は思います。

なにしろ練習やトレーニング系の項目は、じっくり取り組んでいくと徐々に成果が実感できるようになるものですが、知識は「ただ頭に入れておけばいいだけのこと」ですので。

 

私が最も大事だと思っているのは、音楽を聴くことです。

音楽を聴くなんて誰でもやっていることでは?と思われるかもしれませんが、単純に鑑賞するのではなく練習として、そこで起こっていることにいちいち反応するように意識を音楽に向けて聴きます。

私の経験上、「弾きたいと思った曲やフレーズをパッと弾ける」人は、例外なく意識的に音楽を聴いている(聴いてきた過去がある)人です。

 

 

ということで、あくまで一例ですがこんな感じはどうでしょうか。

こんな割合なら実際に楽器を触る時間が限られていても、「やれること」をやって上達していける気がします。

もちろん、楽器にもたくさん触れた方がいいのは言うまでもありませんが。

 

 

私の場合はどうかと言うと…

私はいちおうスクールでも自宅でも楽器を鳴らすことができますが、普段はこのくらいの割合かな…。

 

 

とにかく常々申し上げているように、

楽器を触っている時間だけが練習というわけではない

ということです。

 

楽器の練習以外の4項目は「音楽レベル向上のため」のものと言えるかもしれません。

高い音楽レベルと必要最低限の楽器のコントロール力があれば、先にあげた目標はおよそ達成できるのではないでしょうか。

 

何らかの楽器を上手に演奏できる人がいたとして、その人が他の楽器を0から始めたとき、それまでに培ったこと(音楽レベルの高さ)を活かして短い期間である程度の演奏ができるようになる、というのは何となく想像できますよね。

 

 

今回のお話を例に、ご自分の目標へ向けてどんな練習をどんな割合で、どんな時間の使い方で行うと良いのか、あらためて考えてみてはいかがでしょうか。

 

AWANE氏のニューアルバム

昨日、元バンドメンバーのコロスケことAWANE氏のニューアルバムがリリースされました!

のでレビューいたします。

 

AWANE and his foundfootage orchestra

「sweet azul suite」

 

 

さっそく都内某所へ行き本人から直接お買い上げしてきました。

 

じつはリリース前にデータで聴かせてもらっていたんですが、やっぱり「ブツ」はイイですね〜。

6面デジパック、伊藤桂司さんによるアートワークもステキです。

 

 

帰って自宅オーディオで聴くと…

おお〜、音いい!

前に聴いたときより気持ちいい〜。

 

 

AWANE

 

DJとして、HOUSE〜TECHNO〜HIP HOP〜R&B〜SOUL〜FUNK〜JAZZと幅広い音楽性を持つ彼ですが、この作品はそんな彼の叙情的な面がフィーチャーされています。

そこには、いわゆるクラブミュージック然とした強いビートはなく、静けさを土台にときにジャジーな、ときにクラシカルな音が紡がれます。

それでいてミニマルで、かつリズムの中に遊び心があります。

こういうのはポストクラシカルとも言えるのかな?

メランコリックな映画のサウンドトラックのようです。

また、ダフト・パンクのカバー「something about us」と、オリジナル「music is always by your side」のヴォーカル曲が良いアクセントになっています。

 

 

この世界観を、SWING-Oさん、sauce81さん、JABBERLOOPの面々、そしてAFNICAのケイちゃんといった信頼のおけるミュージシャンがサポート。

さらにここでは書けませんが、他の演奏者クレジットを見るとストリングスから管から、めちゃめちゃ豪華な名前がズラリ…。これは配信やサブスクでは知れないので、ぜひCDを手にとっていただきたい。

ミックス・マスタリングは彼の音を熟知している野口和昭氏。

 

 

知ってるようで知らなかった彼の「やりたいこと」ですが、「こうきたか〜〜!」と私の予想を良い意味で大きく裏切ってくれました。

 

 

友人の作品ということを抜きにオススメです!

ぜひ!

 

下記リンクからどうぞ。

Tower Records

HMV

disk union

Spotify

Apple Music

 

ジャンルを整理する15 パンクロック②

 

ロンドンパンク

 

アメリカでパンクの勃興を目の当たりにし、それを音楽やファッションの分野でイギリスに持ち込んだマルコム・マクラーレンという人がいます。

彼は自分の店に出入りしていた不良少年を集めバンドとして世に送り出しました。

それが

セックスピストルズ(Sex Pistols)

です。

 

 

彼らの放つ、反体制のメッセージや、攻撃的なサウンド、尖ったファッションは今日もあるパンクロックのイメージそのものです。

たびたび世間を騒がせた、ヴォーカルのジョニー・ロットンやベースのシド・ヴィシャスはその象徴的な存在でした。

 

 

実際のピストルズの活動期間は2〜3年とけっして長くありませんが、彼らがイギリス(ロンドン)にパンクの火をつけるには十分でした。

 

レゲエを取り込むなど幅広い音楽性と、強い政治的・社会的メッセージを持った

クラッシュ(The Clash)

 

ピストルズ、クラッシュと並びロンドンパンク3大バンドの1つで、後のハードコアなどに影響を与えた

ダムド(The Damned)

 

モッズのスタイルを継承し、パンクシーンでも独自性を貫いた

ザ・ジャム(The Jam)

 

 

 

ハードコア

 

70年代後半に起こったパンクムーブメントは短期間で収束していきますが、表舞台はニューウェイヴに入れ替わる一方で、アンダーグラウンドではパンクの過激で反体制的な側面をより押し進めた「ハードコア」のシーンが生まれます。

アメリカではブラック・フラッグ(Black Flag)デッド・ケネディーズ(Dead Kennedys)バッド・ブレインズ(Bad Brains)、イギリスではディスチャージ(Discharge)G.B.H.といったバンドがハードコアを牽引しました。

 

 

 

さまざまなサブジャンル

 

ハードコアは、グラインドコア、クラストコア、メタルコア、エモ、メロコアことメロディックハードコア…とさまざまなサブジャンルに枝分かれしていきます。

パンクロックも80年代以降消えてしまったわけではなく、ポストパンク、オイ!パンク、スケートパンク、ポップパンク…やはりさまざまなサブジャンルを生み、現在ではすっかり1つのジャンルとして定着しています。

(このあたりのサブジャンルは細かすぎて、私には厳密に分けるのは困難でs…あしからず。)

 

中でもメロコアやポップパンクの人気は高く、バッドレリジョン(Bad Religion)グリーンデイ(Green Day)オフスプリング(The Offspring)ブリンク182(Blink-182)といったバンドは商業的にも大きな成功を収めます。

 

 

 

日本のパンクロック

 

日本ではアナーキー、遠藤ミチロウ率いるザ・スターリン、町田町蔵率いるINU東京ロッカーズの面々などが70年代末〜80年台にかけて登場し、1987年にデビューしたTHE BLUE HEARTSはバンドブームの先駆けとしてお茶の間にまでパンクロックを浸透させました。

 

また90年代に入るとHi-STANDARDがインディーシーンからメジャーを凌ぐ活躍を見せ、後のパンク、メロコアバンドに大きな影響を与えました。

 

ジャンルを整理する14 パンクロック①

 

音楽のジャンル、ロック編。

 

今回は

パンクロック

です。

 

 

パンクの登場は、ロック史の中ではとても大きな出来事と言ってもいいでしょう。

 

50年代に産声をあげたロックはその後20年ほどを経て、大きく発展しました。

発展すること自体は悪いことではないはずですが…。

音楽は複雑・高度になり、機材やライブの規模は大きくなり、ロックミュージシャンはヒーローになりました。

 

そういった要素がしだいに飽和してきて弾けそうなくらいパンパンになったとき…

そこにプスッと針で穴を開ける存在としてパンクロックは登場します。

アンチテーゼというやつですね。

 

パンクロックはそれまでロックが積み上げてきたものを「ぜんぶ壊してしまえ!」というロックでした。

それは時代を戻そうとするのではなく、最新の形としてロックの源流に立ち返るムーブメントだったのかもしれません。

 

 

60年代終わりのニューヨークにはすでに、

ルー・リードのヴェルヴェット・アンダー・グラウンド(The Velvet Underground)

イギー・ポップ率いるストゥージズ(The Stooges)

MC5

ニューヨーク・ドールズNew York Dolls

など、尖った音と活動をしていた(今ではプロトパンクと言われる)バンドがいくつかありました。

 

 

70年代に入るとそれらの影響を受け、もはや形式的になったロックに反抗するようなアティチュードを持ったバンドが現れます。

 

パンクのオリジネーターと言ってもいい

テレヴィジョン(Television)

 

のちに大きな影響を与えたパンクロックの最重要バンド

ラモーンズ(Ramones)

 

「クイーン・オブ・パンク」パティ・スミス率いるパティ・スミス・グループ(Patti Smith Group)

 

パンクの枠からはみ出す音楽性を秘めたトーキング・ヘッズ(Talking Heads)

 

元ニューヨーク・ドールズのジョニー・サンダース率いるハートブレイカーズ(The Heartbreakers)

そして元テレヴィジョン、元ハートブレイカーズのリチャード・ヘルのバンド

などです。

 

 

彼らの演奏は大胆で過激で緊張感があり、また初期衝動に溢れたものでした。

シンプルな編成、シンプルなコード、シンプルな演奏、疾走するビート…。

 

 

彼らはマンハッタンにある「CBGB」というクラブをベースにしており、同所はパンク発祥の地とも言われています。

ここを中心に活動した数々のパンクバンドはのちに「ニューヨークパンク」と呼ばれるようになります。

 

 

 

ポストパンク

 

しばらくするとニューヨークパンクから、シンセサイザーなどを取り入れたポップかつ実験的な「ニューウェイヴ」が派生します。

しかしその実はなんでもありで、パンクの影響を残しながらも音楽性の幅はかなり広く、なおかつ絶妙にポップであることが特徴と言えば特徴。

ニューウェイヴ色の強いバンドには、既出のトーキング・ヘッズや、デボラ・ハリーを擁するブロンディ(Blondie)などがあります。

 

また、より前衛的で主にアンダーグラウンドで活動した、DNAコントーションズ(The Contortions)といったバンドはニューウェイヴに対し「ノーウェイヴ」と呼ばれました。

 

 

 

さて、このあたりずっとニューヨークの話ですが、それまで革新的なロックを次々に生んできたイギリスではどうだったのでしょうか。

ちょっと時が前後しますが、ニューヨークパンクがにわかに活気づいてきたころ、イギリスでも1つのパンクバンドが登場します。

 

つづく