マウスピース、リードと書いてきましたが、サックスの演奏にはまだ必要なものがあります。
マウスピースとリードを1つにまとめて留めておくためのリガチャーと、演奏時に楽器を吊るためのストラップです。
リガチャーとストラップはいずれも新品で楽器を購入すれば付属していますが、これらもやはりいろいろな製品があります。
プレイヤーは自分の好みのものを選んで使っている場合が多い。
ではまずリガチャーからいきましょう。
一般的には金属でできており、2本のネジを締めることでマウスピースとリードを留めます。
たったそれだけの役目ですが、これによっても吹奏感や音色が変わるんですね。
めんどくさい
繊細ですね〜。
マウスピースやリードしかり、自分の口に近いところほど重要なのです。
いろいろなメーカーが工夫を凝らしたリガチャーを作っており、形や素材もさまざま。
ワイヤー状のものやただの輪っか状のもの、ベルトのようなもの、バネのようなもの。
ネジを締める位置も、リード側で締める順締めとマウスピース側で締める逆締めがあり…。
そしていろいろな金属、いろいろなメッキ、革製のもの、ゴム、繊維でできたものなど。
これだけいろいろあるんだから、さぞかし違いがあるんだろう、と思うじゃないですか?
じつは…
あるんですよ、違いが!
手で握り込めるくらいの小さなパーツなのに、不思議ですね〜。
そんな小さなパーツですが、数万円するようなものも珍しくありません。
そりゃー効果も期待しちゃいますよね。
私も以前はいろいろ試してみましたが、アルトでずっと使っているのは古〜いメイヤーのマウスピースに付属していたリガチャーです。
もう、なんてことないやつ。
テナーはメーカーすらも分からない、これまた古〜いやつ。これもなんてことない。
ソプラノはヴァンドレンの金属製のやつだったかな…。
バリトンは、う〜〜んなんかベルトのやつだな。
…つまりはさほど関心がございませんで、すみません。
というのも、あくまで個人的にはですが、リガチャーに音の輪郭を際立たせたり音を明るくしたりということをあまり望んでいないのです。
ちゃんとマウスピースとリードを留めててくれればいい。
ただ、たまに形が歪んでしまっているリガチャーを見かけるのですが、あれはいただけない。
マウスピースやリードに触れる場所や面積が不均等で、音も暴れてしまうのでNGです。
踏んづけたりしたら一発でアウトですから、大切に扱ってあげてください。
で、おすすめ?
うーーん、あまり高価すぎないところで、GB社の布製のモデルや、ロブナー社のゴム製のモデルはどうでしょうか。
楽器付属のリガチャーは金属(真鍮)製だと思いますので、思いきって布やゴムを試してみると面白いかもしれません。
次にストラップ。
サックスは金属の塊なので、手で持って演奏するのはめちゃめちゃキツイです。
だから楽器はストラップを使って首から吊っていきます。
(ここ大事なので、そのうちちゃんと書きます。)
バリトンサックスなんかもう、首から吊っても首が取れるんじゃないかってくらい重いです。
そんなときは肩からかけるようなタイプのストラップを使ったりもします。
アルトサックスですら「思ったより重いんですね…」とよく言われます。
せっかく楽しもうと思っても、首がしんどくて少しの時間しか吹けない、というのはイヤですよね。
というわけで、快適に演奏するために超重要なのがストラップ。
楽器付属のストラップは、なんというか…紐です。はっきり言って。
首と肩の間にめり込みます。
これでバリトンサックスはマジでエグい。
ということで、首や肩への負担を軽減すべく考えられた製品がいろいろございます。
とりあえず首に当たる部分にふかふかしたクッションが付いているだけでもだいぶマシです。
あと、純正のストラップは楽器本体に取り付けるとき、ただ引っかけるだけのフックのものだったりします。
これは慣れないと、気づいたらストラップが外れていた、なんてことがザラに起きます。
ともすれば楽器を落として一巻の終わり。
なので、スナップフックっていうんですかね、バネでパチンと閉じるやつ。そういうフックがおすすめです。
いろんな製品がありますが、代表的なやつをご紹介しておきます。
・バードストラップ
胸元にV字が開いたような金属のプレートがあり、これによって首元の圧迫感を感じることなく演奏できます。
首のパッドもふかふか、もちろんスナップフック。
色やサイズがいろいろ選べるようです。
・ブレステイキング
首元を大きく開けて、背中から脇の下を通すもう1本のストラップがあるブレステイキング。
首や肩への負担軽減ということにおいては抜きん出た製品。
私?私はもうず〜〜っと古いヤナギサワ純正の紐を使っております。はい。