前回からのつづき
さて、このコラムをここまで読んでいただきありがとうございます。
書いてる本人は、良いことを言っている、為になることを言っていると自負していますが、おそらくは「話がフワッとしてるんだよなー」「何?精神論?」「で、どーすりゃイイのよ?実際」と、煮え切らない思いでいる方も少なくないでしょう。
しかしながら、今までお話しした根本の部分を、ある程度踏まえていただく必要があったのです。
それほどまでに、今の日本で音楽を始める際に、ほとんど全ての人に刷り込まれている認識というのは、厄介だと思っています。
楽譜通りにミス無く身体を動かすことが音楽ではありません。
楽譜が読めない?音痴?不器用?
関係ありませんよ!まったくもって!
だって好きなんでしょう?やってみたいんでしょう?
絵を描きたかったら、描くだけですよ。上手く描けるかどうかなんて二の次三の次です。
料理がしたかったら、するだけですよ。美味しいものが作れるかどうかなんて二の次三の次です。
ダンスがしたかったら、踊るだけですよ。カッコよく踊れるかどうかなんて二の次三の次です。
そして、くどいようですがもう一度言っておきます。
上手さだけを求めていたら、ともすれば挫折してしまいますよ。
楽しさを感じていかなければ。
音楽は上手い人だけが楽しむものではありません。
どの段階でも、その段階ごとに楽しみはあります。
目標が高いことは良いことですが、今を楽しむことをしなければ練習も苦行になってしまいます。
どうやって楽しむか。
それには音楽を楽しむための力が必要です。
楽しむための力は、音楽と仲良くなることで身につきます。
次回から、いよいよ具体的なお話です。