キーボーディストと言って、この方を挙げないわけにはいかないでしょう。
ジョー・ザヴィヌル
です。
ジャズ〜フュージョンで、ピアノに限らずキーボードを積極的に使ったプレイヤーには、当然ハービー・ハンコックがおりますが、やはりハービーにはモダンジャズおよびピアニストとしての出自が強くあります。
チック・コリアという声もあるかもしれませんが、ことエレクトリックなジャズに限っては、もしくはキーボーディストとしては、ジョー・ザヴィヌルが筆頭ではないでしょうか。
ジョー・ザヴィヌルは、アルトサックス奏者のキャノンボール・アダレイのバンドでプレイしていた頃からローズ(エレクトリック・ピアノ)を弾いています。
帝王マイルス・デイヴィスのエレクトリック期より前です。
その後の彼は、マイルスに招集され一連のディープな録音を残し、伝説のバンド「ウェザー・リポート」を作ります。
ウェイン・ショーター、ジャコ・パストリアス、ピーター・アースキンなどを擁したウェザー・リポートは、ジョー・ザヴィヌルのシンセサイザーによって、ただアグレッシブなだけではない先進的な演奏を展開します。
ウェザー・リポート解散後は、晩年まで自身のバンドでアフリカのリズムやワールドミュージックに接近し、壮大なサウンドスケープを聴かせてくれました。