音楽理論講座の8回目です。
実際、いろいろな楽器の音域(一番低い音から一番高い音までの幅)は、
88鍵のピアノで7オクターブちょっと、ギターは4オクターブ弱、ベースは3オクターブ、サックスは2オクターブ半くらい、フルートは3オクターブ……といった感じです。
7オクターブというのは、一番低い音を基準音にしたとき、Do Re Mi Fa Sol La Tiと上がっていって、1オクターブでまたDoになりますね。そこからまた、Do Re Mi Fa Sol La Tiと上がっていって、2オクターブ上のDoに、さらにDo Re Mi Fa Sol La Tiと上がって3オクターブ上のDo……と7回くり返していくわけです。
ピアノは、いろいろある楽器の中でももっとも音域が広い楽器です。
で、ベースとフルートを比べると、音域の幅はそれぞれ3オクターブほどですが、その高さ(帯域)はかなり違います。ベースのうんと高いところと、フルートのうんと低いところが、ギリギリ少し被るくらいです。
※フルートには、アルトフルートやバスフルートなど音域が低いものもあります。
前回、「理論のお話をする上では、下向きのインターバルを使って表現することは、基本的にはなく、例えばLaといえば、メジャー6thのことになります。」とお話しました。
ということはどういうことかというと、「ベースとフルートは音域の高さが全然違うけど、その高さの違いを考慮してインターバル(ようはディグリー)を言い換えることはしない」ということです。
伝わりますかね…。
ベースでもフルートでも、ある音、例えば「C」を基準音としたとき、その「C」はまったく同じ高さじゃなくてもいいんですね。3オクターブとか4オクターブとか離れていても、「C」は「C」だとして、それを基準音としたインターバルを考えていく上で違いはないとしていきます。
※補足:音域の広いピアノでは、例えば「C」の音はいくつもありますね。音楽理論を考えていくとき、いったんそのそれぞれを区別しなくていいということですが、高さが違う音であることは事実です。それを区別していこうとしたとき、低い方の「C」から順に、C1, C2, C3, C4, C5,C6, C7, C8としていきます。
意外とこの辺りの丁寧な説明を見聞きしたことがないです。分かっている人からすると「わざわざ言わなくても」ということかもしれませんが、こういうところをうやむやにしないで踏まえていくことが大事なような気がします。
ということでいろいろお話してきましたが、じつは今回まではすべて下準備です。
でも、準備がしっかりできていれば、始まってからはスムーズに進むのは、音楽理論に限ったことじゃないですよね。
ここまでをしっかり整理していただいて、いよいよ次回から中身に入っていきます。
よろしくお願いします~。