音楽理論講座の12回目です。
今回もコードについて。
まずは「主要な登場人物である7人によって作られる」コード(場面)を。
これ、重要です。
主要な登場人物7人によってのみ作られ、それ以外の特別出演、友情出演のキャラはチラッとも出てきません。
主要7人これはいわゆるドレミです。
Do Re Mi Fa Sol La Ti の7人。
何度もしつこいくらいの確認になりますが、これらドレミは固有名詞じゃありません。
劇で言えば「役」みたいなものです。Do=音名のC、ではありませんので注意してください。
劇の主役(トニック)をDoとした、ドレミの7人(7音)。
この主要な7人(7音)をダイアトニックノートと言います。
そういう主要7人の組み合わせで作られるコードをダイアトニックコードと言います。
ダイアトニックコードは全部で7つあります。
これは、ダイアトニックノートの7人それぞれが場面(コード)ごとに中心(いっときの主役)になるためです。
Doが中心の場面(コード)
Reが中心の場面(コード)
Miが中心の場面(コード)
Faが中心の場面(コード)
Solが中心の場面(コード)
Laが中心の場面(コード)
Tiが中心の場面(コード)
の7つです。
この場面ごとの中心を「ルート」と言います。
コードのルート、です。
さて、それぞれの場面には特徴があります。
全く同じじゃ場面転換する意味がないですからね。
それぞれの場面で、その場に出ている役(登場人物)と合わせて見ていきましょう。
ここではいったん、4人で一つの場面を作っている場合で見ていきます。
Doが中心(ルート)の場面(コード)
登場人物→ Do, Mi, Sol, Ti
非常に落ち着いた場面。日常から始まるストーリーの出だしや、冒険を終えて家に帰ってきたところなど。
Reが中心(ルート)の場面(コード)
登場人物→ Re, Fa, La, Do
暗くやや不安定な場面。雨が降っていてこれから何か起きそうな雰囲気。
Miが中心(ルート)の場面(コード)
登場人物→ Mi, Sol, Ti, Re
薄暗くなんだか不思議な雰囲気の場面。長居はしたくない感じ。
Faが中心(ルート)の場面(コード)
登場人物→ Fa, La, Do, Mi
明るい場面だが、ほんの少しだけ居心地の悪さがあるような感じ。
Solが中心(ルート)の場面(コード)
登場人物→ Sol, Ti, Re, Fa
物語の主役不在でドタバタしているシーン。早く落ち着きたい気持ちにさせる。
Laが中心(ルート)の場面(コード)
登場人物→ La, Do, Mi, Sol
寂しいけど気持ちは穏やかな感じ。ある意味では落ち着いているとも言える。
Tiが中心(ルート)の場面(コード)
登場人物→ Ti, Re, Fa, La
非常に不気味で、ただちに場面転換していきたくなるような感じ。
と、かなり強引に特徴や雰囲気を言葉にして見ましたが、実際のコードのサウンドと照らし合わせてみましょう。
鍵盤等で、とりあえずCが分かりやすいとは思いますが、何の音からでもいいので、Do Re Mi Fa Sol La Ti Do(任意の音をDoとして、全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音とステップしていきます。)と何回か弾いて、そのキーに自分の耳をチューニングして(合わせて)いきます。
そのあと、上記のダイアトニックノートのうちどれか一つをルートとしたコードの構成音(コードトーンと言います。)の4つの音を同時に鳴らして、響きを確認してください。上記のコードトーンを左から順に高くなっていくように鳴らしてください。つまり、ルートの音が一番低くなります。
いかがですか?
とにかく理屈ばかりでなく、耳や感性を使っていくことが、けっきょくは理論を理解する近道だと思います。
しかしながら、ここで言っている特徴や雰囲気は、一般的なコードの捉え方を踏まえた私の勝手な表現でありますので、「そんな風に感じないよ!」と言う方もいらっしゃるでしょう。
あくまで雰囲気ですので、「まぁ、そんな風に思えないこともないかな…」と寛大に捉えていただきつつ先に進ませていただきます。
つづきます~~。