ギターの指板上でのインターバルを、ポジションの関係で把握していきましょう。
ギター以外の楽器の方も、歌の方も、ご自分の場合に置き換えて、同じようにインターバルを確認してみてください。
ここまで、メジャー3rd(長三度)、パーフェクト5th(完全五度)と見てきました。
前回も少し言いましたが、メジャー3rd、パーフェクト5thという順で確認してきたのは、
基準となる音をルートとし、メジャー3rdとパーフェクト5thの音を重ね(合わせ)ることでメジャートライアドというもっともシンプルな明るい響きを持ったコードになるからです。
ということで、今回は基準となる音をトニックではなくルートと呼んでいきます。
さて、ギターを弾いたことがある方の多くは、比較的早い段階で「Cのコード」というのを押さえて弾いてみたことがあるんじゃないでしょうか。
そのときに押さえていたのはおそらくコレですよね。
それからもう少し踏み込んで弾いていくと、今度は以下の2つの押さえ方でも「Cのコード」になることを知っていくかもしれません。
しかし、ここでは上記3つのコードフォームのように、「こうやって押さえると、◯◯というコードになりますよ」という考え方、アプローチはしません。
あくまで、
「インターバルを使ってコードを組み立てる」という発想
をしていきます。
では、ルートとメジャー3rdおよびパーフェクト5th(以下、略して5th)のポジションを見ていきましょう。
今回も基準となる音(ルート)はCとしていますが、もちろんこれは一例にすぎません。指板上でのポジション関係はルートがなんの音であっても変わりません。
ルートを◉、メジャー3rdは③、5thは⑤で表記しています。
やや情報量が多くなってきますが、前々回、前回とやってきたように、「ルートからメジャー3rd」「ルートから5th」それぞれのポジション関係をまず個別に整理してください。
Cのコード、正式には「Cメジャーのコード」がCメジャーのコードたり得るための条件は、
・Cをルートとし、メジャー3rdと5thが合せて鳴らされること
です。
この3音の組み合わせを見ていく、と。
【基本形(ルートポジション)】
低い方から、ルート、メジャー3rd、5thという順番に重ねられた状態を「基本形(ルートポジション)」と言います。
この「基本形(ルートポジション)」をギターの指板上で見ていくと、このようにいくつもの場所で作ることが可能です。
繰り返しになりますが、Cメジャーのコードたり得るための条件は、「Cをルートとし、メジャー3rdと5thが合せて鳴らされること」ですので、
表にある赤線で囲った3音ごとの集まりは、すべてCメジャーのコードだということになります。
このように3音だけで成り立っているコードをトライアドと言います。
これらはすべて、Cメジャーのトライアドです。
ギターという楽器は弦が6本張ってあって、コード演奏というと、その6本をまとめてジャカジャカ掻き鳴らすイメージがあるかもしれません。
ですが、このように、3本の弦(3つの音)だけでコードを演奏することもできるのです。
逆にいうと、先に挙げた3つのコードフォーム(ギターを始めたら覚えるような、って話のアレです)は6本ないし5本をまとめて弾くことが考えられるわけですが……。
じつはこれらのコードフォームでは、オクターブ違いで同じ音名の音が重なっているだけであって、インターバルで言えば、けっきょくはルート、メジャー3rd、5thの3つしか要素がないのです。
つまりはこれらもトライアドなのです。
もう言わずもがなですが、頭で理解するだけじゃなく、必ず音を鳴らしてその響きをご自分の耳で確認してくださいね。