定番コード進行シリーズ。
今回は「1645進行」と呼ばれるコード進行です。
この数字はディグリーというやつで、曲のキーにおいて1番目のコード→6番目のコード→4番目のコード→5番目のコードという順番で進行するということを表しています。
キーがCメジャーの場合は
C→Am→F→G
ということになります。
Gからはまた先頭のCに戻って何度もくり返される、いわゆる循環コードの一種です。
このあたりはダイアトニックコードというものを知っていくと、簡単に「ああ、そういうことか」とご理解いただけると思います。
知っていて損のないことですので、ご興味があったらぜひ調べてみてください。
今回は理屈っぽいことは抜きに、この1645進行の曲をいくつかご紹介してみたいと思います。
まずはこの進行でもっとも有名であろうこの曲。
ベン E. キングの「Stand By Me」です。
ギターやベース、ポップス系のピアノなどでコード弾きをするにあたって、大定番の入門曲となっています。
しかしこの曲は、各コードが1小節ずつ進行する形をとっておらず変則的なので、その点は注意が必要です。
次はビートルズやカーペンターズのカバーでも有名な「Please Mr. Postman」。オリジナルはモータウンレーベルに所属した女性コーラスグループ、マーヴェレッツ。
この曲は1小節ずつ進行するシンプルな1645進行になっています。
ポール・アンカの「Diana」は日本でもカバーされた’50sのヒット曲。
映画バック・トゥ・ザ・フューチャーのパーティーシーンで知られるペンギンズの「Earth Angel」。
コーラスグループ、コーデッツのバージョンが有名な「Lollipop」。
映画ゴーストに印象的に使われていたライチャス・ブラザーズの「Unchained Melody」ですが、これもカバーなんですね。知らなかった。
これらの曲に代表されるように、いわゆるオールディーズには1645進行がよく使われました。
もちろん1645進行は日本の曲でも使われています。
スクールでもよく演奏するのが、井上陽水さんの「夢の中へ」。
斉藤由貴さんのカバーもありますね。
この曲のサビ前までが1645進行で、1つのコードにつき2小節で進みます。
そしてご存知「おどるポンポコリン」。
織田哲郎さん作曲、伝説のグループB.B.クイーンズのデビュー曲にして、国民的アニメのテーマソング。作詞はさくらももこ先生。
Aメロはベーシックな1645進行。イントロやサビも1645進行のアレンジですね。
もちろんコード進行が同じでもそれぞれの曲でメロディもキーもテンポもアレンジも違うので、共通した雰囲気を感じ取るのは難しいかもしれませんが。
もしギターやピアノでコードを弾くことができるなら、ぜひ弾いてコード進行の雰囲気を聴いてみてください。