テレキャスターに続いては、同じフェンダーのフラッグシップモデル、
ストラトキャスターのご紹介です。
ストラトキャスター、略してストラトは私が一番最初に手にしたエレキギターで、個人的にも思い入れがあります。
ストラトはテレキャスターの発表から数年後、よりプレイアビリティを向上させ、そして生産性を上げるべく開発、発表されました。
テレキャスターとの違い、そして特徴は主に
・フロント、センター、リアの3ピックアップを搭載(いずれもシングルコイル)
フロントのみ、フロント+センター、センターのみ、センター+リア、リアのみ、という5つのポジションをスイッチで選択できる。特にフロント+センターおよびセンター+リアをハーフトーンと言い、味わい深いサウンドを作ることに成功している。
コントロールつまみは3つで、マスターヴォリューム、フロントピックアップのトーン、センターピックアップのトーンをコントロールできる。
・アーミングを可能にするトレモロブリッジ
当初のストラトはカントリーやハワイアンを演奏する目的があったため、音(音程)を揺らすためのブリッジが採用された。ブリッジがボディ背面のスプリングで引っ張られていて、アームと呼ばれる棒を右手で上下させることで音(音程)を揺らすことができる。
・より演奏しやすいボディの形状
ボディの角が落とされていたり、ボディ背面が大きく削られていたり、ダブルカッタウェイになっていたり、アウトプットジャックをボディ正面に斜めに差し込むようになっていたり……。
と言ったところ。
実際、そのプレイアビリティや音作りの幅の広さは他のモデルを圧倒し、まさにザ・エレキギター、エレキギターの象徴的なモデルとして定着しました。
まだどんなプレイをしたいかも定まっていないような初心者の方に、エレキギターを1本オススメするならやっぱりストラトを、となるでしょうかね。ま、見た目が好きなのを選べばいいと思いますが。
とにかく、そのぐらい守備範囲が広く、スタンダードなモデルです。
ストラトをメインで使っている(いた)ギタリストはムチャクチャいっぱいいますが、パッと思いついた方を数人ご紹介しておきます。
ジミ・ヘンドリックス
ストラトがエレキギターのアイコンだとすれば、ロックギタリストのアイコンはこの方しかいないでしょう。そのパフォーマンスはもはや神格化されていますが、あらためて聴いてもやっぱり素晴らしい。ワイルドかつ繊細で、まさにギターを体の一部のように扱います。たまに、「現代のトップギタリストはジミヘンより凄い」みたいな話を聞きますが、私に言わせればぜんぜん!ジミヘンは東京の街並みにおけるスカイツリーみたいな存在です。右利き用のギターを左で構えて弾きます。ジミヘンと言えばストラト、マーシャル(アンプ)、ファズ(エフェクター)。
エリック・クラプトン
クラプトンは「ブラッキー」と呼ばれる黒いストラトをずっと愛用していましたね。ハーフトーンの音色が素晴らしいです。もちろんプレイも。
ジェフ・ベック
クラプトン、ベックあたりがこぞって使っていることが、ストラトをスタンダードにしたのだと思います。基本は指弾き、アーミングも多用してストラトの持つサウンドの可能性を押し広げています。
スティーヴィー・レイ・ヴォーン
ブルースギタリストにもストラト愛用者はたくさんいます。レイ・ヴォーンはブルージーでありながらも、めちゃくちゃギターのコントロール力が高いです。
リッチー・ブラックモア
ハードロックバンド、ディープ・パープルのギタリスト。ロックにクラシカルなフレージングを持ち込み、また、有名なリフをたくさん生み出しました。
デヴィッド・ギルモア
プログレッシヴロックバンド、ピンク・フロイドのギタリスト。素晴らしいトーンでブルージーなプレイをします。
ナイル・ロジャース
カッティング系のプレイヤーも、ということでCHIC(シック)のナイル・ロジャースを。