映画と音楽は切っても切れない関係ですよね。
映画の名作は、常に素晴らしい音楽とセットです。
ということで、ここはひとつ音楽を絡めて映画作品をご紹介してみたいと思います。
続けられたらシリーズ化します。(小声)
1本目は
「DOWNTOWN81」
です。
画家のジャン=ミシェル・バスキアが主演した唯一の映画です。
バスキアは、ユ◯クロのTシャツになったりといろんなところでその作品を目にすることも増えましたが、元々はアンダーグラウンドなストリート出身のアーティスト。
キース・ヘリングやアンディ・ウォーホルから才覚を見出され、マドンナなどと交流を持つようになるとともに一気に評価が高まったようです。
彼は黒人のアイデンティティをもって現代アートに切り込んだ若き天才でしたが、ドラッグの過剰摂取により27歳で亡くなってしまいます。
そんなバスキアが19歳のとき、「バスキア本人の役」として主演するこの映画。
舞台は1981年のニューヨーク。
フィクションですが、ドキュメンタリー的でもあり、ファンタジー的でもある。
ストーリーは取り立ててどうということもありませんが、刺激的なアートや音楽、ライフスタイルをたくさん見ることができます。
金属製のクラリネットを剥き出しで小脇に抱えてダウンタウンを闊歩するバスキア。
たまに「ぽへへ〜〜」って吹いたりして。
それを見た20年前の私は、「なんてカッコE〜んだ!!」と、かぶれてソプラノサックスで真似しようと思ったが、同じようにはならないことが容易に想像できたのでやめた、というしょーもない思い出。
映画には当時のニューヨークで活動したミュージシャンもたくさん出演しています。
アート・リンゼイ、モリ・イクエ、ジョン・ルーリー、ファブ・ファイブ・フレディ、キッド、クレオール、ジェイムス・ホワイト…日本からはプラスティックスも!
最後にBlondieのデボラ・ハリーも。
その音楽は「ノーウェイブ」という言葉に代表される、ごった煮の前衛サウンド。とにかく尖ってます。
映画のサントラも売ってるみたいですね。
若き日の鬼才アート・リンゼイ(Arto Lindsay)率いる「DNA」は、ドラムにイクエ・モリ、ベースにティム・ライトという前衛的な3ピースバンド。
キッド・クレオール&ザ・ココナッツ(Kid Creole & The Coconuts)は、米米クラブが大いに影響を受けたバンド。
当時(2001年公開)の私としては、ジェイムス・ホワイトに興奮しました。
ジェイムス・チャンス(James Chance)としての方が知られているかもしれませんが、この時期はホワイトと名乗っていますね。(サウンドもややファンクよりで、ジェイムス・ブラウンを意識した?)
彼はイントロや間奏で調子っ外れなサックスを吹くんですが、それが良いんですよ~。
なお、バスキア関連ではこの作品以外にもドキュメンタリーも含め2、3作品作られています。
アンディー・ウォーホル役をデヴィッド・ボウイが演じているものもあります。