今回は角松敏生さんについて書いてみようと思います。
活動歴も長く、当然熱心なファンも多いのですが、彼をご存じない方、名前だけは知っているけど…という方に向けてひとつ書いてみます。
角松敏生さんは1960年生まれのシンガーソングライター/プロデューサーです。
洗練された曲作りで知られ、都会的と表現されたりもしています。
具体的な音楽的特徴は彼が敬愛する山下達郎さんに通じる点も多く、同じく敬愛する大滝詠一さんやティン・パン・アレーの他、フュージョンやAOR、R&B、ファンクといった音楽の影響も大きそうです。
角松さんのデビューは1981年。(今年は40周年なんですね!)
おそらく当時はニューミュージックと括られていたと思いますが、サウンド的には昨今でいうところのシティポップど真ん中とも言えます。
81年というと、まだチャートには歌謡曲が多かったんですよね。
「奥飛騨慕情」「みちのくひとり旅」「大阪しぐれ」「恋人よ」などなど…。
そして「スニーカーぶる〜す」「お嫁サンバ」「ハイスクールララバイ」「まちぶせ」といったアイドルソング。
シンガーソングライターの曲では、松山千春さんの「長い夜」、ユーミンの「守ってあげたい」、矢野顕子さんの「春咲小紅」などがヒット。
もちろんどれも名曲!
しかし、ここで角松さんのデビュー曲を聴いてみましょうか。
「YOKOHAMA Twilight Time」
もちろん作詞・作曲は角松敏生。
これは2001年のライブテイクですが、
いかにシャレた曲でデビューしたかお分かりになると思います。
デビューアルバムには、村上”ポンタ”秀一さん(Dr)、斎藤ノブさん(Per)、鈴木茂さん(Gt)、後藤次利さん(B)、松原正樹さん(Gt)、今剛さん(Gt)、井上鑑さん(Key)、田中章弘さん(B)、清水信之さん(Key)、ジェイク・H・コンセプションさん(Sax)、向井滋春さん(Tb)、EPOさん(Cho)…書ききれないほどの一流スタジオミュージシャンが参加しています!
続く2枚目のアルバムはロサンゼルス録音。
ベースにネイサン・イースト!ルイス・ジョンソン!ギターにアル・マッケイ!鍵盤にドン・グルーシン!ドラムにジョン・ロビンソン!
スゴっ!
事務所やレコード会社の期待がはっきりと伺えます。
以来、角松さんのアルバムやライブと言えば、豪華なバックミュージシャン。
スティーヴ・ガッドが叩いてたりね!
ガッド(神)をガッちゃんだと!?
ステージ上のメンバーの数も多くて、ホント豪華です。
そしてシングル「TAKE YOU TO THE SKY HIGH」でブレイク。
いいですね〜〜!
夏!
もいっちょ夏!
「No End Summer」
さらに「Do You Wanna Dance」ではファンキー路線に。(動画はリテイク版)
この曲は角松サウンドの美味しいところが凝縮されています。
パーカッシブなリズム、ソウルフルなコーラス、キレのいいホーンセクション、うなるベース、シンコペーションのリズム、爽やかな音色の鍵盤…。
このあたりの’80sサウンドが青春だ、という方も多いことと思います。
ああ〜〜なんてステキな音!キラキラしてて最高ジャン!
その後もコンスタントに作品を作り、ライブを行っています。
その職人的な音へのこだわりは有名で、作詞・作曲はもちろん、アレンジやプログラミング、そして演奏、エンジニアリングもこなすそうです。
また、角松さんはギタリストとしてインストの作品を作ったりライブをしたりもしています。
プレイヤーとしても確かな腕前を持っていますが、彼の周囲はホントに一流のミュージシャンばかりなので、本職の方々と比べてしまうのは良くないですね。
ヴォーカリストであり、作曲者であり、アレンジャーでもあり…音楽全体を俯瞰できる彼の演奏は、本職の方々にはない魅力や歌心があり、以前から言っていることですが、私はそういう演奏が好きです。
あっ、もう一つ!
角松敏生と言えばプロデュースワーク/楽曲提供を忘れてはいけません!
まずは杏里さん。
「悲しみがとまらない」、ヒットしましたね〜。
あ〜〜、杏里さんについてもそのうち書きたいですね。
そしてミポリンこと中山美穂さんの「You’re My Only Shinin’ Star」。
これは角松さんのソロを含めても、もっとも売れた曲だとか?
他にも、西條秀樹さん、中森明菜さんなどに楽曲提供をしました。
あと、NHK「みんなのうた」で放送され、長野オリンピックのテーマソングでもあり、V6もカバーして歌った「WAになっておどろう」は元はAGHARTA(アガルタ)というバンドの曲で、このバンドは角松さんの覆面プロジェクトです。