TRIAL LESSON レッスンを体験しませんか
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サイクル、ありますか?

 

今回はリズムのお話です。

 

またかよ!

 

ねぇ。

いいかげん飽きてきますよね。

 

…って、コラ〜!怒

 

飽きないで!商いで!明菜いで!

ダメ!ぜったい!

 

 

 

…はい。

では今回はまずこちらの動画をご覧ください。

 

エミリー・レムラーというジャズギタリストのライブ映像です。

いかがでしょうか。

個人的に彼女のプレイは好きですが、そういう好みは置いといて、

なにか気付くことはありませんか?

 

 

 

よーく見て考えてみてください。

 

 

 

どうですか?

 

 

……そう!

 

このエミリーさん、演奏中にずっと身体を左右に揺らしていますよね。

 

他の動画も見てみましょうか。

 

おお、こっちでも揺れてます揺れてます。

 

これ、もちろん、ただ何となく揺れているわけじゃありません。

曲のテンポと同期しているんですね。

 

テーマのメロディやバッキングを弾いているときだけじゃなくて、アドリブのギターソロの最中もずっと揺れています。

 

 

 

以前から言っていることですが、

リズムとは連続する拍の周期の上に(中に)展開されるものです。

 

ここでは、連続する拍の周期を「サイクル」と言ってみます。(≒テンポ)

リズムが悪い、リズム感がない、と思っていらっしゃる方は、リズムが悪い・リズム感がないのではなく、ただこのサイクルをご自分の中に設けていないだけだったりします。

 

サイクルを設ける(感じる)ということは、方眼のノートに1マスづつ文字を書いていくようなものだと考えてみましょう。

だとすると、サイクルを設けていない(感じていない)状態というのは、何のガイドもないまっさら真っ白のノートに文字を書いていくということです。

上手い例えかどうか分かりませんが、なんとなくイメージできますかね?

 

サイクルを設けていない人のリズムのとらえ方は、おそらく「その音もうちょっとだけ長く」とか「そこのキメの2音目をもうちょっと早く(手前に)」とか、「もうちょっと」という言葉を使いがちなことに顕著なように、感覚的にならざるを得ません。

(グルーヴとかもっと突っ込んだ話になれば感覚的に捉える部分も多分にあると思いますが。)

 

そしてこういう方に多いのが、身体をどっしりと動かさない状態で歌ったり演奏したりしていること。

 

 

サイクルを設ける(感じる)には、体を周期的に動かすことが効果的です

 

例えば、ギターでコードをジャカジャカ弾く(ストラミング、カッティング)とき、弾きたいリズムパターンがどんなものであれ、基本的にはずっと腕をアップダウンで交互に振り続けるのもそれをサイクルとすることが主な理由です。

ところが、ギターでも単線のメロディを弾くと、とたんにリズムが乱れる…。

これは弾き方にもよりますが、腕の振りというサイクルがなくなることが原因としては大きいでしょう。

 

 

ということで、まずは手軽なところから、身体を揺らしてみたり、腕を振ってみたりと周期的な運動をしながら、その上で歌をうたってみたり手を叩いたりしてみてください。

そういったことがリズム的ないろんな要素の土台となっていきますので、案外バカにできません。

 

 

ちなみに、先のエミリー・レムラーは、この2つの動画ではいずれも、2小節をひとつのサイクルとしています。テンポにもよりますが、これはけっこう大きな括りですね。

練習では1拍にひとつのサイクルを同期させることから始めるといいと思いますが、慣れてきたら、2拍で1サイクル、1小節で1サイクルと、大きくとってみるのも効果的です。