ハードロックは1970年頃から一気に盛り上がっていきますが、その先陣を切ったのは
レッドツェッペリン、ディープパープル、ブラックサバス
といったバンドです。
中でもデビュー当初(1968年デビュー)からハードロックサウンドを志向していたのはレッドツェッペリンです。
ハードロックの元祖と言えるバンドですね。
ギタリストは、エリック・クラプトン、ジェフ・ベックにならび称されるジミー・ペイジで、さらに伝説的ドラマーのジョン・ボーナム、ブルージーかつハイトーンで歌い上げるロバート・プラント、素晴らしいベーシストでありキーボード奏者でもあるジョン・ポール・ジョーンズという布陣。
今や一般的になったハードロックのイメージのほとんどは、レッドツェッペリンが作ったものと言っても過言はないでしょう。
音が大きいこと。
ブルージーであること。
ソロがフィーチャーされること。
ヴォーカルがハイトーンでシャウトすること。
ギターを構える位置が低いこと。
そして演奏力が高いこと。
などなど。
その影響の大きさは計り知れません。
間も無くディープパープルもレッドツェッペリンの影響を受けハードロック路線に。
ディープパープルにもリッチー・ブラックモアという素晴らしいギタリストがいます。彼はオルガン奏者のジョン・ロードとともにクラシカルな要素をハードロックに融合させ、バンドのカラーとします。
以降、クラシカルな要素が入ることも、ハードロックのひとつの定番スタイルになっていきます。
またそういった要素は、ヘヴィーメタルやプログレッシヴロックに発展していくことにもなります。
ブラックサバスは初期のハードロックバンドであり、ヘヴィーメタルの元祖でもあるバンドです。
初代ヴォーカルのオジー・オズボーンはその象徴的な存在で、現在もヘヴィーメタルに付きものの「悪魔」っぽいイメージのオリジネーターです。
ギタリストであるトニー・アイオミは、ヘヴィーなリフ(繰り返される印象的なフレーズ)をたくさん生み出していて、やはりこのバンドの影響力も絶大です。
さて、彼らはいずれもイギリスのバンドです。
ビートルズ以降、イギリスはロックのトレンドを発信しつづけてきました。
ロックの発祥はアメリカでも、その発展にはイギリスのバンドによる功績が大きいと言えるでしょう。
ザ・フー
また、同じくイギリスのバンド、ザ・フーは、ビートルズやローリングストーンズとほぼ同時期に活動を開始しながらも、ハードロック的なラウドな演奏が特徴で、モッズや後のパンクに繋がるようなアティチュードも有していました。
音楽面のイニシアティブを持つのはギタリストのピート・タウンゼント。ドラムのキース・ムーン、ベースのジョン・エントウィッセルという強力な演奏メンバー、さらにマイクぶん回し系のロジャー・ダドリーの歌からなるアンサンブルの破壊力は凄まじいものがあります。
ザ・フーは音楽性の振り幅も広く、一般的にはハードロックの枠ではあまり語られないかもしれませんが、後発のハードロックバンドへの影響力も大きかったと思います。