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初心者が選んだ楽器をディスるな

 

先月も似たようなことを書いた気がしますが……

今回は「初心者が使う楽器に対してのさまざまな声」について。

 

 

まず私が言いたいのは、「どんな楽器を選んで使おうが、楽器(音楽)を始めたことが素晴らしい」ということ。

 

知識や経験のある人からしたら、あの楽器を使うといい、あの楽器はやめた方がいい、といろいろ見解はあるでしょう。

でも、なにはともあれ始めることが大事ですよね。

やりたい気持ちはあってもなかなか行動に移せない人も多い中、すでに始めていらっしゃる方はそれだけで胸を張っていいと思います。

 

だから経験者の方は、初心者が使う楽器について何かしら言いたいことがあったとしても、それよりもまず、音楽や楽器を楽しもうとする仲間が1人増えたということを喜んでいけたらいいんじゃないかな、と思うわけです。

 

 

 

「初心者のくせに高級な楽器を使って」

 

と、初心者が高価な楽器やハイスペックな楽器を使うことをディスるような話をよく聞きます。

初心者がギブソンのギターを使ったり、セルマーのサックスを使ったり

 

「腕前に見合わないのに、恥ずかしくないのか」と。

「形から入っちゃって」「カッコばっかり」と。

 

 

これ、みなさんはどう思いますか?

 

かくいう私も、1020代の頃は多少なりともそういうふうに思ったこともありましたが、

今ではそんなこと

まったく気にするべきじゃない

と思っています。

 

強いて言えば、シンセサイザーやデジタル楽器の場合、多機能すぎると初心者には手に余り、むしろ扱いづらいということがあるかもしれません。

しかしそれ以外のアコースティック楽器やエレキ楽器の場合、基本的には価格に比例して作りの精度や耐久性は高くなります。

 

楽器の作りの精度や耐久性の高さは、初心者にこそ重要だとは言えないでしょうか。

 

高い演奏技術があれば、些細な楽器の弱点はカバーできるかもしれません。

でも初心者は、何かがうまく出来ない、やりにくいというとき、それが「もしかすると楽器のせいかもしれない」とはなかなか思えないんじゃないでしょうか。

ただただ「自分が下手だからだ」と思ってしまう。

 

だから私は、もし予算を出せるなら高価な楽器を購入することをオススメします。

もちろん楽器のコンディションキープやセッテイングなどが大切なのは、高価な楽器であっても然りですが。

 

高価な楽器は「良い楽器を買ったんだからがんばらなきゃ!」とモチベーションアップにも繋がりますし、万が一やめてしまったとしても売りに出せばそれなりの値がつきます。

いや、けっしてやめないでいただきたいですけど。

 

 

はたまた一方では、

「そんな安っぽい楽器使ってるの?だからダメなんだよ。」

と、安価な楽器を使う初心者にダメ出し、否定をする経験者もいるようです。

 

 

でもその楽器だって、その人にとっては奮発して買ったものかもしれない。

ドキドキしながら楽器屋さんに行って、分からないながらも一生懸命選んだ楽器かもしれない。

すごく気に入って大切にしている楽器かもしれない。

 

いや、かもしれない、じゃなくておそらく「そう」ではなかろうか。

 

だから経験者の方は、ただ否定するよりも、初心者の方が「その楽器を使って」楽しく上達していくにはどうするといいのか、建設的で暖かいアドバイスをしてあげられたらいいんじゃないでしょうか。

 

 

安価な楽器でも、少し手を加えてしっかり調整してあげれば十分に使える楽器になり、高価な楽器に引けを取らないものになることだってあります。

 

だからつまるところ、初心者が使う楽器ってなんだっていいんですよ。

 

 

どんな楽器であっても、それを手にとって音楽を始めたあなたは最高にカッコイイです!