今回は歌モノのポップスの曲作りについてお話してみます。
この手の音楽が一般的に聴かれるのは、歌声以外にもギターやキーボード、ベース、ドラム、パーカッション、シンセサイザーなど、たくさんの楽器の音が入るべくアレンジ(編曲)が施されており、それらの演奏を録音し、ミックス、マスタリングといった一連の工程を経た状態ということになります。
オリジナル曲を作るにあたって、
作詞・作曲→編曲→演奏・録音→ミックス→マスタリング
という工程のうち「どこをゴールに設定するか」を考えてみましょう。
アコースティックギターでジャカジャカコードを弾いて、オリジナルの歌詞をメロディに乗せて歌う。
これは1つ目の作詞・作曲に当たりますが、これでもう十分にオリジナル曲を作った!と言えます。
一方で、今はパソコンはおろかスマホでも録音やミックスができますので、「ミックス完了」をゴールにする方も少なくないでしょう。
これはどちらが良い悪いということではありません。
どの工程をゴールとしてもいいと思います。
だから、ギターやピアノで弾き語りをしただけのオリジナル曲が、マスタリングまでされたオリジナル曲に対して劣っているということは決してありません。
もちろん、たくさんの音が詰まった録音物と比べれば弾き語りは簡素ですが、自分で「この状態まで」というゴールをはっきり設けていれば、そういった比較をする必要はありません。
でも、録音やミックスまで出来る環境やツールがあるならば、それはそれで面白いので、ぜひトライしてみてください。
ちなみに、マスタリングという工程がありますが、これをゴールにする必要はないと私は思います。
しばしばミックスとマスタリングを混同して捉えている方がいらっしゃるようですが、オリジナル曲を1曲作って、それを自宅オーディオやパソコンやスマホ、カーステレオ…まぁなんでも良いんですが、それらで再生するにあたってマスタリングは必要ありません。
詳しいお話はここでは割愛しますが、とにかく、やるとしてもミックスまでで十分です。
また、工程といったこととは別の視点になりますが、誰かに聴かせることをゴールにするというのは大事かもしれません。
その際、どういった状態でどういうものを聴いてもらいたいか、によってまた目指すべきところが見えてきますね。
ライブで披露する、というのももちろんアリですよね。
つづきます。