前回からのつづき
「音名はCDEのアルファベット」「階名はドレミ」で音名と階名を使い分けると、前回のこの図Aの音符は
音名はC、階名はソということになります。
音名は、五線譜で言えばどの場所の音符がアルファベットの何になるか、で、順に並べると図Bのようになります。
そしてこの名前は、キーが変わっても、いかなるときも変化しません。
ですので図Aの音符は、常にCです。
階名は、そのキーのトニック(主音、中心に感じられる音)を「ド」とし、ドを基準として、そこからのインターバル(音程)ごとに、ドレミファソラティドと順に名前が割り当てられます。
これを俗に「移動ド」と言ったりしています。
つまり、ある一音(例えば「C」)で見ると、キーが変わると、階名が変化することになります。
図Aでは調号というキーを表す「♭」が1つ付いていますので、この場合のキーはFメジャーということになります。
とすると、 音名「F」が階名「ド」となり、そこから順に「Gがレ、Aがミ、B♭がファ」と、階名が割り当てられ、「Cがソ」となるわけです。
なんとなく分かってきましたか?
おそらくは階名やキーについての説明は、現段階では不十分だと思いますが、とりあえずは
・音の名前には、音名と階名がある
・1つの音に対して音名は固定で、階名はキーによって変わる
・音名はCDEのアルファベットで、階名はドレミで、と徹底する
この3点を押さえておいてください。
以前お話しした、絶対音感と相対音感のお話を思い出してください。名前のとおり、絶対音感は絶対的な、相対音感は相対的な音感でしたね。
これ、音名と階名にもちょっと似ているところがあると思いませんか?
音楽を楽しむにあたってみなさんに身につけていただきたいのは、相対音感です。
そして、相対音感を強くするため(聴いたりイメージしたりしたメロディやハーモニーを、演奏に落とし込んだり、正確に歌ったりするため)には、階名を意識していきます。
ソルフェージュは、音名でなく、階名で歌ったり聴いたりする練習をしていきましょう。