ちょっ…もー2月終わり?
早すぎませんか?
このままでは2020年もあっという間に終わりますね。
んで、2021年はもっとあっという間。2022年はもっともっとあっという間でしょう。
ぼ〜〜っとしていてもどんどん時間は過ぎていきます。
思っているだけ、考えているだけ、じゃなく、実行しなければダメですね。
今日もやる気スイッチをONにして、ブログ、書いていきます!
さて、今回は「課題曲攻略」というのをやってみます。
とはいえこれ、たった今の思いつきで書いておりますので、どうなるやら。
課題曲を1曲定め、リズムやコード進行、楽器パートそれぞれの観点からポイントなどを押さえて解説していきます。
自分のパート以外を知るのもけっこう大事なことで、その曲への理解を深め、演奏を良い方向に向かわせてくれます。
ということで、参考になりそうなことがあれば、ぜひ練習に活かしていただければと思います。
初回の課題曲は…
サザンオールスターズの名曲「いとしのエリー」です。
サザンの3枚目のシングルで、1979年リリース。41年前!色褪せない、まさにスタンダード!
レイ・チャールズをはじめ、多くのアーティストにカバーされています。
【楽曲データ】
キー=Dメジャー
テンポ=BPM69
【構成】
イントロ(4小節) コーラスのメロディが素敵です。原曲ではピアノだけ。Aメロの手前でベースが入ります。
Aメロ(8小節) を2回し。(計16小節)1回し目でアルペジオのギターが、2回し目からドラムとカッティングのギター、さらにシンセストリングスが入ります。サビ手前でクレッシェンド。
サビ(10小節) 前半4小節「笑ってもっと~~」はビート感を出して。「誘い涙の~~」の2小節でいったん落として、最後の「エリ~~」は熱っぽく。
間奏(8小節) スライド奏法のギターソロの後、イントロのメロディがここでも。プロコルハルム「青い影」を思わすオルガンで奏でられます。Aメロに入る手前でリズムのキメがあります。
Aメロ(8小節) 2コーラス目ではAメロは1回し。
サビ(10小節) 最後のコードをB7にしてさらに…
サビ(10小節)+付け足しの「エリー、マイラ~ブ、エ~~」この2小節はルバートで歌のタイミングに合わせていきます。
アウトロ(4小節) 「リ~~~」のタイミングで元のテンポに戻ります。最後はリットして終わり。
【コード(コード進行)】
基本的にはダイアトニックコードですが、いくつかノンダイアトニックなコードが出てくるのでチェックしておきましょう。
まず、イントロやAメロで出てくるE7というコード。ディグリーではⅡ7(二度7th)となりますが、これはA7(Ⅴ7)へのドッペルドミナントというやつ……と見せかけてG(Ⅳ)へ進行しますね。まぁその次にA7へ進むわけで、大きく見たらドッペルドミナントなんですが、一瞬調性が無くなったようなマジカルな進行です。(Ⅰ→Ⅱ7→Ⅳ→Ⅴ7→Ⅰ)解釈はややこしいんですが、けっこういろんな曲に使われています。
あとは、AメロのD7→G(Ⅰ7→Ⅳ)のD7や、サビに入るところのB7→Em7(Ⅵ7→Ⅱm7)のB7ですね。これらはセカンダリードミナントというやつです。次のコード(G(Ⅳ)やEm7(Ⅱm7))へグイッと進行を促す(ドミナントモーション)ために、4度進行する7thコードを手前に配置する手法です。これはムチャクチャよく使われるので、ぜひ覚えておいてください。
ちょっとややこしいのは、サビで、Bm→G(Ⅵm→Ⅳ)という進行と、B7→G(Ⅵ7→Ⅳ)という進行(これもセカンダリードミナントの変形)の2つがあること。
【リズム】
ハネ感のないベッタリとした16フィール。
けっして急ぎすぎないよう、ゆったり、しみじみと拍を感じていきましょう。
突っ込むと台無しですが、かと言ってモッサリもたれるのもあんまり……淡々と、くらいがいいかもしれません。
・ヴォーカル
男性がサザンの曲を歌うと、そんなつもりはなくとも桑田佳祐さんのモノマネになってしまうという、それほどまでに曲に桑田さんの個性が紐づいたイメージがあるわけですが、まずはこれをどう捉えるか。
サザンのトリビュートバンドといった趣きで完コピを目指すなら、モノマネも大いにアリでしょう。ですが、そうでないなら、あまり桑田さんの影響を感じさせない歌い方のほうが私は好きです。
音域はF#2~A3で、1オクターブとちょっとの幅。
やや高いけど、原キーでもサビの最高音A3を地声でいけるかな?どうでしょうか?
キツかったら無理せず、キーを−1〜−2くらい下げてもいいと思います。−2にするとCメジャーキーなので、楽器陣には喜ばれます。w
あえてファルセット(裏声)にしても涼しげでいいと思いますが、個人的には熱っぽく地声でいきたい。なんやかんや言って、どうしても桑田さんのイメージが拭いきれない私……。苦笑
寂しげに始まるAメロは雰囲気を大切にしていきたいですね。
あとAメロは、リズムが意外と難しいです。完コピでなくてもいいかもしれませんが、シンコペーションは無くさず、次の音にぐいぐいと繋いでいくノリを意識してみましょう。
女性の方は、原キー+3~+5くらいが歌いやすいですかね。
サザンの曲はバンドでやるなら、ぜひコーラスも欲しいところ。
・ピアノ(キーボード)
Aメロは歌のリズムが細かいので、白玉(全音符)でも良いかと。少なくとも左手(ベース音)は白玉が基本。
バンドではギターかキーボードのどちらかはアルペジオですかね。とにかく歌の邪魔をしないようにタッチに気をつけましょう。
サビ手前でクレッシェンドして、サビに入ったらビート感を強くするよう意識してみてください。
コピーするとなると、エレピ、オルガン、ストリングスの音色が使われており、キーボード奏者が1人で担当するのはなかなか大変でしょう。ギターが2人3人といるならストリングスに徹しても良いかもしれません。
弾き語りや歌伴では、ゆったりしたテンポでコードチェンジも激しくないので、ついついすき間を埋めてしまいたくなりますが、グッとこらえてスペースを聴かせた方が良いですね。
・ギター
基本的なポイントはピアノと同じです。
バンドアンサンブルではコーラス(エフェクター)などかけてみてもいいかも。
およそアルペジオかコードストロークですが、シンプルだからこそ強弱や音の長さなどを大切に。
サザンは音源やライブでも2本以上のギターが鳴っています。
間奏でちょっとしたソロがあります。スライド奏法ですが、必ずしもそうでなくともいい気がします。素朴な音で弾いた方が雰囲気が出るかもしれません。
アコギ弾き語りだったら、2カポで弾くのが楽だと思います。(Cメジャーキーで弾く)
・ベース
この曲に限った話ではありませんが、重要なパートであるのがベース。
発音のタイミングだけでなく、音の長さにも、ぜひ気を配ってみてください。すごく大事です。
全音符で音を伸ばすようなときにも、16フィールを感じながらリズムをキープしましょう。
サビに入ると、16分音符主体で音の移り変わりも多いラインに変わります。ここでは音の移り変わりよりもリズムをしっかりキープすることを気をつけましょう。
・ドラム
ハイハットは8分音符で刻まれ、2・4拍でスネアが入る、いわゆる8ビートのパターンが基本ですが、16分音符でキックが入る箇所もあります。
つまりリズムの項で前述したように、「フィール」としては「16」なのです。16フィールを感じながらも動作としては8ビートを叩いているような感じです。これもよくあるタイプのやつですね。
ドラマーが8フィールか16フィールかで、全体の印象はまったく変わってきます。どちらが良い悪いということでもありませんが、どう聴かせたいかは狙っていくと良いと思います。
・パーカッション
サザンにはパーカッション奏者の野沢秀行さんがいるので、パーカッションはスタメンです(パーカッションがかっこいい曲がいっぱいあります。)が、この曲調ではちょっと地味になってしまうのはしょうがないか。
でもコピーじゃなく、いろんなアレンジで演奏することを考えると、ドラムの代わりにコンガやカホンも大いにアリだと思います。
・管楽器(サックス、トランペット、フルートなど)
近年のライブ映像を見ると、ホーンセクションが入っていますね。Aメロではストリングスの代わり、サビやアウトロでは歯切れのいいセクションを、と。
インストで主旋律を吹くときには、アーティキュレーションに注意してください。歌うような滑舌でないと、なかなか雰囲気が出ません。これもこの曲に限ったことじゃないですけれど。
はい……。
これは……思いつきで書いてみた「課題曲攻略」でしたが、意外と大変でしたわ。
ちょっと次はいつになるか…。のんびり待っていてくださいませ。
こんな感じでよければ、リクエストもどうぞ。
contact@festina-lente-music.com
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