「音楽が好きだし、いつかは自分でも歌ったり演奏したりできたらいいなぁ」
と思っているものの、まだその一歩を踏み出せずにいる方へ
「未経験者が抱く4つの思い」
と、それについての私なりの考えを述べさせていただきます。
未経験の方がこれを読むことで、少しでも心が軽くなり、一歩を踏み出してみようという気になったとすれば、冥利につきるというものです。
今回はまず一つ目
1「自分にはとてもじゃないけど、できるようになるとは思えない」
すごい演奏(歌唱)を見たり聴いたりして感動することはあっても、まさかそれを自分でできるようになるとは思えない、転じて、やろうとも思わない、というやつですね。
実際のところ、経験が0の大人の方が「技術面」でトップレベルの演奏家(歌手)と同等に演奏するという境地には、現時点から他の何もかもをかなぐり捨てて音楽に打ち込み続けたとしても一生のうちにたどり着けるかどうか……。何もかもをかなぐり捨てるということはなかなか難しいでしょうから、現実的に見て可能性は低いと言わざるを得ません。
しかし、「だったらやらない」というのはちょっと、いや、かなり寂しいです。
トップレベルになれないならやる意味、やる価値がない、というのは違いますよね。
そんなこと言ったら、スポーツでも何でも趣味でやることのほとんどが無価値になってしまいます。
そうではない。
そこで、
いったん「そこそこ」を目指してみてはいかがでしょうか。
「そこそこ」にやれて楽しければ、を目指す。
趣味ですから、誰に文句を言われる筋合いもありませんし。
ただ、私がよく思うのは、この「そこそこ」っていうのがイメージしにくいのだろうな、ということです。
音楽をやっていると、「そこそこ」にやれて楽しんでいる人たちが大勢いることに気付けるのですが、未経験の方にとっては「世の中には、少数の上手い人(出来る人)と、大多数の出来ない人しかいない」ように見えているのではないでしょうか……。
未経験の方が「0」、トップレベルが「100」だとすれば、つい「0か100か」でイメージしてしまう。
実際にはもちろん、0か100かではなく、無数に段階があるわけです。
まずは一歩踏み出して「1」になり、ひとまず「5」くらいを目指してみてはどうでしょう。
「5」という数字はものの例えですが、「5」の段階では「5の段階なりの楽しさ」があります。
トップレベルになることは確かに難しいですが、音楽を楽しめるようになれないかと言うと、決してそんなことはありません。