上手くなくても音楽は楽しめます。
それでも、やるからには上達していきたい、と考えることは当然かもしれませんね。
これは他人からの評価と関係なく、習得していくこと自体に喜びがあるからだと思います。
そんなわけで、
「上手くならないといけない」
「上手くないと他人に聴かせてはいけない」
という刷り込みに対しては、そんなことはない!と、強調して念を押しつつ、
上達について考えてみたいと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
聴くこと、好きであること
練習するばっかりが「上達への道」ではありません。
よく言われていることかもしれませんが、聴くことは練習することと同じか、もしかしたらそれ以上に大切です。
たとえば、桑田佳祐さんのものまねが上手な人というのは、ものまねの練習をしたかもしれませんが、間違いなくそれ以上に、すごくよく桑田さんの歌を聴いたはずです。
なにより、桑田さんのファンであると思います。
たとえば、ジャズが上手になりたかったら、ジャズをたくさん聴く。そう言われて「聴かなきゃ」と感じるようであれば、もしかしたら今はそんなにジャズが好きじゃないのかもしれません。好きになるところから始めるのも良いですし、そもそもジャズではなく純粋に好きだと思えるものをやれば良いだけかもしれません。
とにかく、上達という観点からは、譜面に書いてあるジャズの曲を何回もくり返し練習しても、ジャズらしく歌ったり演奏したりするのは難しいと思います。だって、ジャズらしさが何だか分かってないんだから。たくさん聴いて、自分なりにジャズらしさを感じて、捉えていくことが大切です。