多種多様な楽器に優劣をつけることは難しいし、そんなことすべきでもありません。
が、あえて言うのなら、やっぱりピアノという楽器はかなり完成度の高い楽器だと言えると思います。
同時に鳴らせる音の数が多いこと、ピアノ~フォルテまで自在にダイナミクスが付けられること、メロディとハーモニーを同時に奏でることの容易さ、ペダルを使った音価(音の長さ)のコントロールができること、圧倒的な音域の広さ、音程関係を(いい意味で)視覚的に捉えやすいこと……。
楽器の王様と称されるのも納得できます。
しかしらがら、世界中でもっとも多くの人に演奏されている楽器はピアノではありません。
なんだと思いますか?
そう、
ギターなんですね。
なぜか?
おそらく
・手軽さ
・取り回しの良さ
・楽器の値段(比較的安価なものがある)
・憧れ(誰それのように弾いてみたい)
といったあたりが理由じゃないかな、と私は思います。
よく言われることですが、3つ4つコードを覚えればなんとなく形になっちゃう。
手の届くところに置いておいていつでもポロロ~~ンと鳴らすことができ、ベッドルームにリビングに、野外へだって持ち出せます。
ライブでは、ケーブルの長さが許す限り、ステージ上を動き回ることもできます。
楽器の値段も10,000円前後からあり、ピアノなどに比べれば圧倒的にお求めやすくなっています。
そして広いジャンル、広い世代にそれぞれのギターヒーローがいて、憧れから楽器を手に取る人も多いでしょう。
そんな、世界中で広く親しまれているギターですが、と同時に、
「もっともやめてしまった人が多い楽器」
でもあります。まぁ、絶対数が多いわけですからしょうがないんですが。
これは非常にもったいない。
ということで、これからギターを始めていこうと思っていらっしゃる方はもちろん、過去にトライしたことはあるけどモノになる前にやめてしまった、という方にとっても、またギターを弾いてみたくなるような楽しく有益なお話をいろいろしていけたらと思います。
つづく