ベースのお話、つづいてはベースの役割について。
その前にベースの音ですが、いまいちイメージできないという方は、いくつか参考動画を貼っておきますので聴いてみてください。
どうでしょうか?
3つ目の動画がやたらカッコいいのは、ちょっと置いておきまして……
まぁ…低いんですよね。
コントラバスとエレキベースではだいぶ印象が違いますし、エレキにいたってはアンプの設定やエフェクターによってかなり音が変わります。
が、とにかく低いということが重要でして。
ご紹介しているような弦楽器のベースじゃなくても、チューバなどの音域が低い管楽器だったり、ピアノでは左手で弾く音域だったり、打楽器だったら大太鼓だったり……。
音楽では低い音がアンサンブルの土台になります。
なんとなくイメージできますよね。
ポピュラーミュージックでは往々にして、ハーモニー、ようはコード進行によって曲が考えられて(作られたり、把握されたり、演奏されたりして)います。
そして、その移り変わっていくコードにおいて、コードのルートといわれる音を、土台にするために最も低い位置にもってきます。
ですので、おのずとベースはこの「コードのルート」を弾くことが多くなります。
さて、ベースが有るのと無いのでは、どんな違いがあるでしょうか。ちょっと聴いてみましょう。
(歌のクオリティーは気にしないでくださいませ!)
ベース有り
ベース無し
いかがですか?
だいぶ感じが違いますよね。
ベースがない方は、土台がない感じがしませんか?
「土台」という言葉のニュアンス、伝わりますよね。
もし、この2つの違いがまったく分からない、という方がいらっしゃったら、それはもしかすると音源の再生環境が原因かもしれません。スマホやパソコンなどの小さなスピーカーでは、ベースの音がほとんど聞こえなくなってしまいます。
アコースティックの低音楽器がそうであるように、低い音をちゃんと鳴らすためにはスピーカーもある程度の大きさが必要です。
ちょっと話が逸れてしまいますが、そういった昨今の音楽を聴く環境の変化が、ますますベースという楽器を認識しにくくさせているかもしれない、と思ったりもします。
アンサンブルの中のシャカシャカした中高音域だけで楽曲が判断されてしまうのかと思うと、寂しいですし、もったいない。
常に、というのは難しいかもしれませんが、できるだけ低音から高音までバランスよく鳴る環境で音楽を聴いて欲しいな、と思います。
あとは、生の演奏にもぜひ触れてみてください。「あ~、ベースってこうなんだ~」と思えるはずです。
ということで、ベースの役割は「ハーモニーの土台」になることです。
しかし、ベースの役割はそれだけではありません。
前述したアンサンブルの土台とは、ハーモニーの部分だけの土台ではないのです。
よく言われることですが、ベースはアンサンブルのリズム的な側面において、大きな役割を担っています。
土台の部分が打ち出すリズムが全体に大きく影響することも、なんとなくイメージできるかと思います。
そんなこんなで、ベースはドラムと合わせて「リズム隊(体)」と呼ばれいます。
(個人的にはポピュラーミュージックで使われる楽器は、全部リズム楽器のようなものだと思っていますが。)
これについてもいくつかのバリエーションを聴いていただきたいと思いますが、それはまた次回~〜。