さて、これからベースを始める方は、楽器本体以外に何が必要になるでしょうか。
エレキベースやエレキギターというのは、張ってある弦を弾くと音が鳴りますが、それはコントラバスやアコースティックギターと比べると、響きがなく音量も小さなものです。
エレキ楽器は実際には、シールドと呼ばれるケーブルでアンプにつなぎ、ピックアップで拾った音を増大させてスピーカーから鳴らします。
厳密に言えばシールドの種類などによっても音が変わってきますが、
まずはアンプについてお話しします。
アンプと呼ばれているものにもいろいろな種類(オーディオ用のステレオアンプとか)がありますが、
エレキベースを繋ぐのはベースアンプです。
当たり前だろ!と思われるかもしれませんが、昔は情報がなく、なんだかよく分からないカラオケ用のアンプにムリやりベースを繋いだりしていたことを思い出しました。
ベースアンプは、プリアンプ(音量や音色をコントロールする部分)、パワーアンプ(音の信号を増大させる部分)と、音を外に出すスピーカーから成り立っています。
それらが1つの箱の中に収められているものをコンボタイプのベースアンプと言います。
逆にそれぞれに分かれていて、別々の製品として売られているセパレートタイプもあります。別々になっている場合、プリアンプとパワーアンプを合わせた部分をヘッドアンプ、スピーカー部をキャビネットと呼んでいます。
初心者の方がお家で練習することを想定すると、
小さめのコンボタイプが、大きさ的にも音量的にも扱いやすさ的にもオススメです。
ここで、ベースに関しての以前の記事でも書きましたが、スピーカーのサイズやアンプ出力の違いが大事になってきます。
悲しいかな、あまりに小さなアンプの小さなスピーカーでは、アンサンブルの土台となるようなベースらしい低音を十分に鳴らすことができません。
練習だとして、ベースらしい低音を出して弾いていないと、ギターとさして変わらない感覚になってしまいます。
音量というよりもこの低音感が出せているかどうかがポイント。
せめて8インチ以上のスピーカーがあると良いかと思います。
ただし、スピーカーのサイズやアンプ出力が大きすぎると、当然アンプで鳴らした時の音や振動が大きくなってしまい住宅事情によっては厳しくなってきます。
音が出せるときは出し、難しいときはムリをせずヘッドフォンを使うなどして練習しましょう。
ではオススメをピックアップ。
BA-108 V2 / AMPEG
老舗のベースアンプ専門メーカー、アンペグのスモールコンボアンプ。
20Wの出力と、8インチのスピーカーを有し、自宅練習には十分すぎるほどの音圧と低音感。
メインボリュームの他に、高音、中音、低音をそれぞれにコントロールする3バンドイコライザー、外部からの入力が可能なAUX INと、その外部入力のボリューム調節、ヘッドフォンアウトが付いています。
フロアモニターのように、斜め上に向けて置くこともできます。
RUMBLE15 V3 / Fender
フェンダーはアンプにおいても素晴らしい製品をたくさん作ってきました。
これはフェンダーの現行のベースアンプではもっとも小型ですが、ベースらしくは鳴ってくれます。
8インチスピーカーですが、出力は上記アンペグより少しだけ低く15W。
メインボリュームの他に、3バンドイコライザー、AUX IN(外部入力)、ヘッドフォンアウトが付いています。
シンプル、実直で良い作りです。
BC20 / Warwick
ベースメーカー、ワーウィックのスモールコンボアンプ。
コンパクトながらかなり音が良く、コストパフォーマンスが高いアンプです。(上記2つよりは若干高いですが。)
リミッター回路が入っていて、音量を上げても歪みが出ません。
出力は20W、スピーカーは8インチ。
メインボリュームの他に、3バンドイコライザー、AUX IN(外部入力)、ヘッドフォンアウトが付いています。
楽器のインプットが、パッシブ用とアクティブ用で分かれています。
とりあえずこの3つをオススメしておきます。
エレキベースは、基本的にはアンプラグド(アンプに繋がず、生音でペチペチ弾く)では練習しない方が良いように思います。全然違うので、音が。
でも、スペース的にも、音量的にも、自宅にアンプを置くことが難しい方もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、こんなものもあるのでご参考までに。
amPlug2 Bass / VOX
実際サイズは手のひらに収まるくらいの大きさです。
楽器本体のアウトプットジャックにこれを差し込んで、これにヘッドフォンを繋ぐと、ベースアンプで鳴らしたような音が聴こえる、という代物です。
メトロノーム機能として、ロック、ポップス、ジャズなど9つのリズムパターン内蔵。(テンポ変えられます。)
外部入力のAUX IN付き。