Facebookで「私の人生に影響を与えた10枚のアルバム」を毎日1枚づつピックアップしていく企画、昨日、10枚目を投稿して終了しました。
前回のブログでも書きましたが、あらためて自分の音楽遍歴を振り返るいい機会になりました。
ちょっとここにまとめておこうと思います。
1 チェッカーズ「BEST」1987年
2 ローリング・ストーンズ「STEEL WHEELS」1989年
3 マイケル・ジャクソン「BAD」1987年
4 ファーサイド「Bizarre Ride II The Pharcyde」1992年
5 ビル・ラズウェル「APC TRACKS Vol.1」1995年
6 4hero「Two Pages」1998年
7 エリック・ドルフィー「Last Date」1965年
8 ボブ・マーリー「Legend」1984年
9 菊地成孔「Degustation a Jazz」2004年
10 山下達郎「COZY」1998年
1 チェッカーズは当時もちろん流行ってもいましたが、アイドル的人気だけじゃなくカッコイイ曲をやっているな、と音楽面で好きになった最初のグループでした。
とくに活動中期からはセルフプロデュースになり、もともと得意なロックンロール、ドゥーワップ路線の他に、ファンクやジャズ、レゲエといった要素が入ってきて、その幅広い曲調やアレンジに夢中でした。
正直に言うと、チェッカーズが大好きだったことを大っぴらに言うのが恥ずかしい、と思っていた時期もありますが、今はまた「やっぱり自分のルーツはここだ」と素直に思えるようになりました。
2 私の家では母親が、クラシックやジャズのレコードの他に、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルなどを聴いていましたが、幼かった自分にはいずれも何のこっちゃよく分かりませんでした。
でも中学校に入ると、ちょうどストーンズが初来日したタイミングで、ペシャンコに潰した学生カバンにストーンズのステッカーを貼っている、いわゆる不良の先輩なんかがいまして。
ようするに「かぶれ」ですね。きっかけは。ストーンズとか聴いてたらカッコいい!って。
で、聴いていくとすっかりハマってしまったと。
20代前半くらいまで、自分のギターへの影響はほとんどキース・リチャーズでした。だから速弾きとかしたことありません。w
そして、案の定というか、ブルースや古いソウルミュージックへの扉を開いてくれたのもストーンズでした。
3 マイケルはまたちょっと違う角度から入っていて、これはもうミュージックビデオですね。マイケルはまさにMTV時代の申し子だったと思いますが、「BAD」や「スムース・クルミナル」などの映像を夢中になって見ていました。
もちろん「スリラー」も後追いし、つづく「デンジャラス」の頃もずっとマイケルのビデオを見ていました。
でもなぜかマイケルは完全に「鑑賞するもの」になっていて、真似して歌ったり踊ったりはほとんどしていませんでした。簡単には真似できないと悟ったのかな…。ムーンウォークはクラスの友達と一緒にやってたけど。
私はプリンスのファンですが、プリンスを好きになる素地を作ってくれたのは、マイケルやマドンナだったと思います。
4 ヒップホップグループ、ファーサイドの1stアルバム。20代はヒップホップにハマった時期でもありました。ターンテーブルを揃えてDJをしてみたり、シーケンサーやサンプラーを使って曲を作り始めたのもこの頃。
今はどうだか分かりませんが当時ヒップホップというと、怖モテなお兄さんたちがやっているというイメージもありました。でもファーサイドにはあんまりそういうイメージはありませんでしたね。他にもトライブ・コールド・クエストやデ・ラ・ソウルなど好きなグループはいっぱいあるけど、やっぱりこのファーサイドの1stが一番かな。
今ではDJもしなくなったし、ヒップホップを聴くことも減ったけれど、音楽の聴き方や曲の作り方など、この頃に受けた影響が今もちゃんと残っています。
5 これはパリのファッションブランドA.P.C.のファッションショーのための音源かな。
エクスペリメンタルなジャズのシーンでのベーシストとして、そしてプロデューサーとしても名を馳せるビル・ラズウェルによる、ダビー(Dub:ジャマイカ発祥の音楽をミックスする際に大胆なエフェクト処理・加工を施したり、各パートのオンオフをしてパッチワークのような音像を作り出したりする手法・ジャンル)なバンド演奏によるインストゥルメンタル作品。
当時流行っていたトリップホップのような雰囲気もあるけれど、今聴いても十分にカッコよく、気持ちがいい。
自分の中ではこの辺の感性ってのはバリバリ現役で、今すぐにでもこういうバンドがやりたかったりします。
6 4heroはイギリスのドラムンベースユニット。
当時はヒップホップ以外にもいわゆるクラブミュージックが好きで、ハウスやテクノなどいろいろ聴いていました。
イギリスにはアメリカとは違った独自のクラブミュージックが根付いていて、ドラムンベースもそんな中から出てきたジャンルです。高速で小気味いいドラムと、ブーンブーンと唸るベース。今もってかなりエポックメイキングな音楽だと思っています。
このアルバムは2枚組ですが、とくに1枚目はこれを生で演奏している。ドラム、ウッドベース、そしてストリングス…。美しく躍動的で、今も目標にしている音のイメージの1つです。
ちなみにこの頃、2ステップというジャンルも同じくイギリスから出てきます。こちらはやや軟派なイメージもあり、ほどなくして廃れてしまいますが、音楽としては私は好きでした。
7 エリック・ドルフィーの「Last Date」については先日書きましたので割愛します。
8 レゲエは現在進行形でよく聴くし演奏もしています。
ボブ・マーリーは最初は学生の頃の周りからの影響ですね。強いメッセージに耳を奪われがちですが、メロディやアレンジが本当に素晴らしいんですよね。
楽器を練習して音楽を勉強していくと、つい小難しいことをしたくもなってしまうのですが、ボブ・マーリーを聴くと、シンプルでもいいんだ、いや、シンプルな方がいいんだ、と思わせてくれます。
ここ数年はレゲエより少しだけ古い、ロックステディーというジャマイカ音楽をとくに好んで聴いています。ボブのようなメッセージ性はあまりなく、スウィートなソウルミュージックやハワイアン音楽にも通じる心地いい曲調が特徴です。
ちなみにスカはロックステディーの前に流行ったスタイルです。
9 師匠、菊地さんを最初に知って気に留めたのはCHARAさんの「Violet Blue」という曲でのサックスソロでした。今だにもっともカッコいいサックスソロだと思っています。
そんな菊地さんのジャズ回帰アルバムがこれ。当時はかなり尖った、そしてやや難解な印象でしたが、つづく「南米のエリザベステイラー」がリリースされる頃にはかなり傾倒していて、菊地さんから少しでもたくさんのことを学びたいと思っていました。
やはり目標にしている音のイメージの1つですね。
UAさんのライブ盤「la」もオススメです。
10 達郎さんは遅ればせながらこのアルバムで初めてちゃんと聴いたわけですが、もう一気にヤラレましたね。計算し尽くされた黄金のポップス。
すぐに初期の作品も聴きましたが、これまたその当時にしてぶったまげるクオリティ。
70年代、80年代、90年代、そして2000年以降のどの作品も好きですが、やっぱり「COZY」はとくに印象深いです。
「COZY」以来、達郎さんはフェイバリットであり、目標です。
目標がいっぱいです。w
と、ちょっとコメントをつけただけでこのヴォリューム…。
いや~、しかし10枚に絞るのはムチャクチャ大変でした。
プリンス入ってないし!
ジャニス・ジョプリンも!
ジミヘンも!
チャーリー・パーカーも!
まだまだあれもこれもと、キリがないですね。
見返してみて思うのは…
案の定、バラバラですね。
ジャズばっかり10枚…とはならない。
今聴きたい10枚とかならいざ知らず、「人生に影響を与えた」となると、ロックもポップスもヒップホップもレゲエも、やっぱり入れておきたい。
ここには入れられなかったけど、アイドル歌謡も自分にとっては大事です。
あとはブルースですか。10代の終わり頃はブルースばっかり聴いてました。今ではほとんど聴かなくなってしまったけど、ブルースのフィーリングってすごく大事だな、と思っています。
そして、自分では古い音楽ばっかり聴いているような気がしていますが、10枚中8枚はほぼリアルタイム。(7・8は後追い)
ガツンとヤラレるものっていうのは、意外とタイムリーな音楽なのかもしれません。
そうやって見ると、2000年以降の作品は1枚だけか…。
う~~ん、もっと新譜を聴かないともったいないですね。