「継続は力なり」とはよく言いますが、音楽においてもこれは真理だと思います。
一方で目標を立てることの大切さもよく言われます。
漠然と練習するより、目標が明確な方がモチベーションも効率も上がると思いますので、これも真っ当なことだと思います。
小さな目標を立てて継続し、達成したらまた次の目標を立てる…そうしていくうちに大きな目標も達成できれば、それはそれはスマートなことでしょう。
でも実際は、なかなかそう簡単にはいきません。
ですから生徒さんとはよく話をして、なるべく無理のない目標を設定することを心がけています。
さらに、じつは私自身は、あまり目標を立てないというのもアリかなぁと思っています。
これは個人の性格によるところが大きいと思いますので、必ずしも誰しにも当てはまることではないでしょうが…。
目標を達成することを考えるより、いかにして継続できるようにするかを考えるわけです。
多くの場合、継続できないことにより目標が達成されないのではないでしょうか。
逆にとにかく継続してさえいれば、そのうち当初やろうとしていたことができるようになるはずです。
やはり「継続は力なり」は真理かと。
私が思うに、継続するためにはストレスがないことが重要です。
負荷をかけすぎず、サラッとコンパクトに。
それを高い頻度で定期的に行い、日常の中にルーティン化します。
できれば毎日行うのが理想です。
こうやって書くと仰々しいですが、ようは毎日少しだけ楽器に触る(歌を歌う、曲を作る)、ただそれだけです。
だから、楽器はケースにしまわない方がいい。
自分がいつもいる場所からすぐに手に取れるところに楽器を置いておきましょう。
「ながら」も有効です。
テレビを見ながら、食事をしながら、歯を磨きながら、お風呂に入りながら…なんでもいいです。
とにかく、「音楽をする」ことに腰が重くならないように、生活の中に溶け込ませていきます。
特別意識もせずに、気付いたら楽器を手に取っていた、となればもうシメたもんです。
そもそも、今まで日常の中に「音楽をする」ことが無かった人が、急に目標を立てて取り組むというのは、それ自体がハードルが高いのかもしれません。
まずは音楽をすることに少しずつ自分を慣れさせ、それから目標を立ててもけっして遅くはないのではないでしょうか。