世の中、歌や楽器が上手い人なんてゴマンといますね。
そういう人の歌や演奏を聴いて、「あんなに上手だったらさぞかし楽しいだろうな…」って思ったことがある方もいらっしゃるでしょう。
私もよくそんなふうに思っていました。
ところで、誰でもいいのですが、そういう上手い人のレベルが例えば100だとしたら、今のご自分のレベルはいくつくらいだと思いますか?
そして音楽というものは、レベルがいくつくらいになると楽しめるようになると思いますか?
ちょっと考えてみてください。
これはあくまで持論ですが、「歌唱力や演奏力」と「楽しさ」は必ずしも比例しているとは限りません。
そしてレベルが1だとしても、レベル1なりに楽しめるのが音楽です。
私はテレビゲームというものをもとんどやりませんが、「ドラゴンクエスト」のⅠ〜Ⅲは当時楽しく遊びました。
いわゆるRPGというやつですよね。
さて、この手の主人公を成長させていく類いのゲームって、最初はぜんぜん面白くないものなんでしょうか。
そんなことありませんよね?
もしそうだったら序盤でつまらなくなって止めてしまう人が続出し、ゲームの評判も上がりません。
レベル1でもレベル1なりに楽しめるのがRPGです。
レベル1の状態で、レベル100で戦うような強敵を相手にしても勝てるわけがありません。何度挑んでも勝ち目なし。
これをやっていても楽しいワケありません。
また、ゲームの最初からレベル100でスタートしとしたらどうでしょう。
どんな敵にも負けませんが、これでは面白くありません。
やっぱり、コツコツ主人公を成長させる過程でストーリーも進んでいくから面白いのだと思います。
そうです。
音楽も同じだと、私は思うのです。
レベルが1だろうが2だろうが、その段階その段階を楽しめる人が、けっきょく長く続けられるし、結果として上手い人になっていくのだと思います。