私的名曲選、今回はこの曲です。
「What’s Up?」
アメリカのオルタナティヴロック・バンド、4ノン・ブロンズ(4 Non Blonds)による1993年のヒット曲です。
4ノン・ブロンズはアルバムを1枚リリースしたのみで解散してしまったので、もはや覚えていない、もしくは知らない方も多いかもしれません。
でもこの曲は、どこかで聴いたことあるんじゃないでしょうか。
日本ではタイヤメーカーのグッドイヤーのCMで使われていました。(2005年とのこと)
でも、このCM以外でもいろんなところでちょいちょい耳にします。
つい先日も、Netflixで「全裸監督2」を観ていたら、最後のシーンでこの曲が流れてきてとても印象的でした。
まぁ、それでこの曲を思い出してこれを書いているわけですが。w
コード進行はめちゃくちゃシンプルで、「Ⅰ – ⅱ – Ⅳ – Ⅰ」を1曲とおして延々くり返すだけ。
「ドミナントモーションがない」というのも特徴です。
アメリカのポップスやロックではこういうのもさほど珍しくありませんが。
個人的には、こういうシンプルな曲が作れることが羨ましい。
そして、
この曲はもう、サビ(コーラス)に尽きるでしょう。
これが浮かんだ時点でもう勝ちですよ。
「Hey-ey-ey-ey, Hey-ey-ey, I said “Hey, what’s going on?”」
の歌詞に、シンガロング(会場で大合唱になるやつ)必須のあのメロディ。
思考を凝らして作られたメロディやコード進行や歌詞も、その多くはこのサビのシンプルな強度の前に霞んでしまうことでしょう。比較する必要もないのですが。
歌詞の概要は、男性中心の世の中に「どうなってんのよ?」と心の叫びを声に出した、というような感じ。
4ノン・ブロンズはもともと女性だけのバンドだったそうですが、デビューに際してメンバーチェンジがありギタリストが男性になっています。
ちなみに歌詞にはタイトルの「What’s up?」は1回も出てきません。おそらくタイトルを決めるとき、有名なマーヴィン・ゲイの「What’s going on」がすでにあったため、「What’s up?」としたんだと思います。
シンプル・イズ・ベスト!
私的にかなり名曲なんですが!
いかがでしょうか?
作詞作曲は、ヴォーカルでソングライターのリンダ・ペリー(Linda Perry)のペンによるもの。
彼女の歌声は力強さと繊細さを兼ね備えていて、どこかスティーヴン・タイラーを思わせます。
彼女が4ノン・ブロンズの中心でしたが、彼女の脱退によってバンドは消滅してしまったようです。
彼女はその後、ソロ作品をリリースし、プロデューサーとしても活躍しています。
2005年の大ヒット曲「You’re Beautiful」を歌ったUKのシンガーソングライター、ジェイムズ・ブラントは、リンダ・ペリーのスカウトで世に出たんだそうです。
この曲は正式なカバーは意外と少ないようです。
ライブではP!nkやレディーガガなど大物が取り上げていますが。
カリフォルニアのリキッド・ブルー(Liquid Blue)というバンド。なかなか良い声してます。
ヒップホップグループ、アレステッド・ディベロップメントの中心人物スピーチ(Speech)が「Hey Song」として。
あとはこれ。w