その情報、大丈夫ですか?

 

今回は、すでにサックスを吹いている方や、サックスを始めようとされている方に向けて、ちょっと突っ込んだことも書いてみようかと思います。

歌や他の楽器にも応用して考えることもできるかと思いますので、サックス吹きじゃない方もよろしければ読んでみてください。

 

前回のジャンル分けについての記事で触れたように、例え同じ曲を吹いたとしても、その演奏のアプローチによって受ける印象はまったく違ってきます。

 

私がサックスを始めた頃は、現在のようにインターネットが当たり前ではありませんでしたから、先生について習う以外は教則本などを読み漁って情報を集めました。

すると、どの本でも当たり前のように、リードは基本の青箱(バンドレンの紺色の箱のリード)を、アンブシュア(サックスを吹くときの口の状態)は下唇を内側に丸めて下の歯の上に、と書かれていました。

 

ところがこれらが、じつは私が思い描いていたような演奏スタイルとは別のものへ誘う情報で、当時はそれを鵜呑みにしかけたりしてかなり惑わされました。

 

それらが間違った情報だったというわけではなく、サックスの吹き方が「さも」その1通りしかないように書かれていることが問題でした。

 

現在は、インターネット上でたくさんの情報が拾え、その内容も以前に比べるとバリエーションが出てきているように思います。クラシックが吹きたいのなら、吹奏楽なら、ジャズなら、と楽器のセッティングからアンブシュア、息の使い方や細かい奏法まで丁寧に説明しているものもありますね。

いい時代です。

 

でも、ちょっと注意しなきゃいけないのは、今度はそういう言葉や文章の情報に頼りすぎて、「言われた通りにしていけば良いんだ」という思考停止状態になってしまうことです。

 

一番大事なのは、こんな演奏がしたいとか、こんな音で吹きたいというイメージに近い演奏者や音源なりを見つけて、注意深くその演奏を聴き、特徴を捉えること。そしてそれをどうにかこうにか自分の演奏に反映させることだと思います。

 

やっぱり音楽ですから、言葉や文章よりもサックスの音にこそ最もたくさんの情報を求めるべきですよね。

 

そうして考えて工夫して鳴らしたサウンドというのは、教則本に書かれている奏法とは多少違っていたとしても問題ないと思いますし、むしろ自分に合った吹き方なのだと思います。

 

レッスンを受けると有益な情報をたくさん得られるように思われるかもしれませんが、むしろ前述のように「よく聴くこと」や「自分で考えること」の大切さをレッスンを通じてしっかり共有して促してもらえると、そのことの方がよっぽど価値があるように思います。