「ジャンル分け」というパンドラの箱をちょっとだけ開けてみる

(Amy Mackさんのサイトからお借りしました。)

 

前回のブログで、ジャンル別にいろいろなサックスの演奏をご紹介しましたが、それを書きながら「ジャンル」ということについてちょっと思うことがあったので、今回はそれを書いてみます。

 

よく「音楽をジャンルで分けるなんてバカバカしい」といった旨の話を聞きます。

私も普段はそう思っています。

とはいえ、漠然と、そしてときに明確にジャンルごとの違いというのはある、というのが実際のところだと思います。

 

メディアやレコードショップでは、そうやってジャンル分けすることでニーズにスムーズに応えられるようにしている、ということがあるかもしれません。

そういう意味では音楽のレッスンをするうえでも、その枠組みをある程度は利用した方がコミュニケーションが取りやすいのでしょう。

 

まだこの世にはない、誰も聞いたことのないような異形な音楽を生み出したい、ということであればいざ知らず、往々にしてレッスンにいらっしゃる生徒さんは「こんな演奏がしたい」もしくは「こんな音楽が好きだ」という何かが(なんとなくでも)あります。

 

例えばそれが「ジャズ」という括りに捉えられるものであれば、何をもってしてジャズと括られているのか、それを整理していくことがその生徒さんがやりたいことに近づくことにもなります。

 

なんとなくジャズっぽいものが好きで、そんなサックスの演奏ができたらいいな、と思っているのであれば

・どんな音色がジャズっぽいのか

・どんなニュアンスがジャズっぽいのか

・どんなリズムがジャズっぽいのか

・どんな音使いがジャズっぽいのか

などをいろいろ整理していきます。

 

それがロックだったら?ファンクだったら?ボサノヴァだったら?……それぞれ何をもってして分けられているのか整理します。

 

そうすると、例えば前回のブログのサム・テイラーのような演奏がしたいと思っているのに、ガチガチに固めたアンブシュア(サックスを吹くときの口の状態)で吹いてしまっていては、まったく方向性が違うことに気づきます。もっと柔軟で、リズムも音程や音色にも遊びが多いんですね。

 

でも、それと同じ吹き方では、メイシオ・パーカーのようなファンキーさは出せません。

 

サム・テイラーのようなムード音楽と、メイシオ・パーカーのようなファンクでは、打ち出したいものが違うんですね。

どちらにどんな特徴があるでしょうか?

それを11つ答えられるようにしていくのも、思い描いた演奏に近づくためには有効なんじゃないかと思います。