良い演奏のための技術的ポイント⑤

前回からのつづきです。

 

良い演奏をするための技術的要素を4つ挙げ、優先順位をつけてみました。

 

1.  リズムが良い

2.  表情が豊か

3.  音程が良い

4.  間違えない

 

残すは「音程が良い」ですね。

 

 

音程が良い

 

まず、音程は悪いより良い方がいいときがほとんどでしょう。

私も「音程は悪いより良い方がいいに決まってる」と思っています。

それは前提としてありつつ、今回は、「あまりに音程に神経質になりすぎると、音楽が面白くなくなるんじゃないか」という私の考えを綴ってみます。

 

 

本来音の高さは無段階(声やトロンボーン、ヴァイオリンなどの擦弦楽器がそうであるように)です。

スロープ状に高くなったり低くなったり。

これを段階的にしたものがいわゆる「音階」というやつですが、西洋の音楽では1オクターブ内に12の段階を設けたわけです。

この12段というのが適切であるかどうか、という素朴な疑問もありますが、今回はそこではなく、この12段からほんの少しでも外れた場合、その音はただちに「音程が悪い」ということになると思っている方もいらっしゃるかも、というところ。

 

 

例えばギターをA4=440Hzでチューニングし、弾き語りをする。

その際に、歌メロディの一部分で「C」の音が少し低くなったとします。

この文章を読んで、「それは音を外しちゃったんだね」「音痴になっちゃんたんだ」と思った人には、ぜひこの後まで読んでいただきたい。

 

A4=440Hzであれば、ピアノの真ん中のCC4)は261.6255653006Hzだそうで。

これがちょっと低く、例えばC4=261Hzになったとしたら、これはもうダメなんでしょうか?

ちなみに半音下のB3246.94165062806Hzだそうです。

 

どうですか?

 

ダメだと思います?

 

 

私はですね。

まっっっったく問題ないと思います。

 

 

てか、こんなこと気にして音楽やるべきじゃないと思っています。

こんなんでやれ音痴だなんだと言われていたら、誰も歌なんか歌えませんよ。

アコースティックの楽器もおよそ全滅です。

機械じゃないんだから。

 

こんなところ(音程)一点のみに機械のような正確さをヒステリックに求め、それによって音楽の良し悪しを判断するなんて

私に言わせれば、バカげている…というか勿体なさすぎです。

 

 

そもそも先ほどの例においての、少し低くなった「C」ってワザとかもしれませんよ?

ピアノ、もうこのさい電子ピアノとしましょうか。絶対音程が狂わないやつ。それから鳴る音の高さだけが正義という人には信じられないかもしれませんが、世の中にはワザと音を高くしたり低くしたりして歌ったり演奏したりする人がいるのですよ。

 

ほら、ヴィブラートとか、普通に聴けるし使いますよね?

あと、ブルーノートとかありますからね。いろんな音程の訛りやコントロールのし方があります。

純正律ってのもありますね。

本当にいろいろあります。

 

ピアノ(平均律)の音程に対してどれだけ正確か、という考え方自体は否定しませんが、「いろいろある考え方のうちの1つだ」というくらいの認識がよろしいかと。

 

 

もちろん、歌や楽器を練習していく上で、狙った高さに音を当てられるようにするのは大切なことですし、音程(2音間の関係)を正確にイメージしていけるようにするのも大切です。

そのことを軽んじているわけではないですよ。

 

 

そもそも今回挙げた4つの要素(間違えないこと、音程が良いこと、リズムが良いこと、表情が豊かなこと)は、どれも大切な要素であることには違いないのです。

ただ、大切だと思っていてもつい後回しにしてしまったりすること、どうやって練習して良いかわからないこと、場合によっては気づかなかったりすることもあるかもしれない。と思ったわけです。

 

 

ということで「良い演奏のための技術的ポイント」をお話してみましたが、いかがだったでしょうか。

ちなみに私は演奏するとき、ほとんどリズムと表情(ニュアンス)のことばっかり考えています。