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【ドラム】好きなドラマー7(ゴーストノート)

 

今日はまた私の好きなドラマーをご紹介します。

個人的に2010年代以降でもっともイケてるドラマーだと思っている、そしておそらくは多くの(ドラマー界隈の)認識としても、近年でもっともイケているドラマーの1人であろうこの方です。

 

 

ネイト・スミス

(Nate Smith)

 

 

彼を最初に知ったのは、2000年代に流行ったMySpaceという音楽人向けのSNSでのことでのことでした。

MySpaceは有名無名問わず世界中のミュージシャンと繋がれる素敵なSNSだったのですが、どういうわけか廃れてしまいましたね…。

 

 

MySpaceで初めて彼のドラムを聴いた(見た)ときは衝撃的でした。

彼のドラムには、その当時(そして今にいたるまで)の私がカッコイイと思う要素がすべて詰まっていました。

 

 

そこで私が見たのはソロのドラム動画で、ベーシックなアクセントの位置をキープしグルーヴに徹底したものでした。

しかし、ハイハットの刻み方やスネアのゴーストノートの入れ方は非常にフレキシブルで、じつにカラフルなビートでした。

 

それから彼のドラムをいろいろ聴いていくと…

たとえリズムパターンとしてはさほど複雑じゃないものでも、強力なリストと繊細なタッチを合わせることで叩き出される細かく波打つようなビートは、身体を揺らさずに聴く方が難しいほど。

アップテンポでのストレートなドライブ感も素晴らしい。

もちろん変拍子や、ハーフタイムシャッフル、つんのめったりもたったりのズレるビート(ドランクビート)、複雑なリニアフレーズ(左右の手足を独立させて叩くやつ)もお手の物。

 

はっきり言って超絶に上手い。

 

ただし仰々しいフィルインなどはあまり叩かず、とにかくビートのバリエーションで聴かせます。

動きを「魅せる」ような叩き方と言うより、あくまで音楽的に「聴かせる」叩き方と言えるかもしれません。

 

 

ゴーストノート

ちなみにゴーストノートとは、ドラムに限らず楽器演奏において、リズムを躍動的に聴かせ流れを良くするためにごくわずかな音量で鳴らす音です。楽器によっては音程も認識できないノイズのような音だったりします。

歌で言うと、マイケル・ジャクソンの「ダッ」とか「アッ」とかの息を吐く音がそれに当たります。

ジャンルと言うか曲調によってはこのゴーストノートがすごく重要で、有るのと無いのとでは大違いです。

 

 

さて、ネイト・スミスの2000年代前半の活動としてはベーシストのデイヴ・ホランドやサックス奏者のクリス・ポッターなどジャズのプレイヤーとの演奏が動画に上がっています

以降、ホセ・ジェイムズパット・メセニーらのプロジェクトにも参加していて、その界隈ではファーストコールドラマーとの呼び名も高いようです。

 

ジャズやフュージョン系のセッションが多いようにも見えますが、個人的には比較的最近になってからの鬼リズムファンクバンドTHE FEARLESS FLYERSVulfpeckなどでのファンキーなプレイも大好きです。

キック、スネア、ハイハットの3点だけのドラムセットで叩く姿が最高にクール。

THE FEARLESS FLYERSやVulfpeckは、イケイケなメンバーが多数参加していて要注目です。

 

 

ネイト・スミスの2018年発表のソロアルバム「Pocket Change」は全編ソロドラムというストイックな作品。

 

フリージャズなどではソロドラムもさほど珍しくないかもしれませんが、このアルバムはすべてのナンバーがファンキービートで構成されたビート集といった趣。

ドラムのリズムだけをずっと聴いてられるの?と思われるかもしれませんが、この作品、ホントに気持ちイイんですよ。

 

 

また彼は、コンポーザー/プロデューサーとして、マイケル・ジャクソンの遺作「Invincible」に収録の「Heaven Can Wait」の制作者に名を連ねています。

 

 

今後もネイト・スミス周辺の動きは面白そうで、目が離せません。

 

 

ソロアルバム「Pocket Change」から。

 

THE FEARLESS FLYERSでのストレートなビート。

 

32ビート。

 

ドラムンベースっぽい高速ビート。リムショットの3連ディレイすご!w

 

ドランクビートも。