初心者のための音楽理論⑨

はい、お待たせしました。音楽理論講座の9回目です。

 

前回までのお話が全部準備段階だったという衝撃の展開。ガクブル。。。

恐る恐る中身に入っていきますよ~。

 

ここであらためて確認しておきますと、この講座はポピュラーミュージックの音楽理論講座です

世の中にはじつにさまざまな音楽がありますが、ここでの理論は、そのすべてに当てはまるものではなく、まあ言ってしまえばポップスとか、ロックとか、ジャズとか、ソウルとか、そういう音楽でのものです。

ポピュラーミュージックはつまり、「アメリカを中心にヨーロッパ、中南米、そして日本において広がりを見せる近代的な商業音楽」というやつですね。

 

どういうものかというと……

まずざっくりと、音楽は「調性音楽(キーがある音楽)」と「無調音楽(キーがない音楽)」とに分けられます。

無調音楽というのはこういうのです。

 

あとはこんなのも無調音楽と言えますかね。

 

どうでしょう?おそらくみなさんがやりたい音楽というのとはちょっと違うんじゃないでしょうか。

この講座ではこの手のやつはちょっと脇に置いておきましょう。

 

逆に、こういう把みどころのない、もしくは非常にエキセントリックなもの以外は全部が調性音楽です。

つまりポピュラーミュージックはおよそ調性音楽です。

この理論講座は調性音楽の中の話ってことですね。

 

 

さて、アメリカでは19世紀以降、西洋のクラシック音楽アフリカ大陸の太鼓の音楽がいろんな形で何度も交配されました。その結果、ブルースやジャズ、その後に続くいろいろな音楽がが生まれます。

 

一方で、調性音楽を演劇に例えるならば「起承転結の場面転換がはっきりした劇」「場面がずっと変わらなかったりするような、ちょっとシュールとも言えるような劇」とに分けられます。

 

日本においてポピュラーミュージックとして以前から親しまれているのは、前者の「場面転換がはっきりしていて、ストーリーがオチに向かって展開していく劇タイプ」の音楽でした。

このタイプの祖先は、様式美を重んじる西洋のクラシック音楽です。

 

昨今は、後者の「分かりやすいストーリーなどなく、ほとんど場面も変わらずに、じわじわと何かを感じさせる劇タイプ」の音楽が、特にアメリカで流行っており、その影響で日本でもそういう音楽が増えてきました。

このタイプの祖先は、アフリカ大陸の民族・民俗音楽です。例えば一晩中大勢で太鼓を叩き続けるようなやつです。

 

いま現在、日本でポピュラーミュージックといったら、この前者のタイプと後者のタイプがごちゃっと入り混じっている状態です。もちろんどちらが良い悪いということはなく好みの問題ですし、両タイプが絶妙にブレンドされているものもたくさんあります。

 

ここでの音楽理論は基本的に西洋の音楽を土台としています。捉え方、考え方、用語など。

これはもちろん、西洋の音楽を考えていく上ではすんなりいくわけですが、世界中にあるさまざまな音楽(いわゆる民族・民俗音楽)には当てはまらないことが多々あります。

で、アフリカ大陸の太鼓の音楽は、非西洋音楽であり、いわゆる民族・民俗音楽ですので、西洋音楽をベースにした理論が当てはまらない。

その子孫である、ブルースやジャズ、ファンク、ヒップホップなども然りです。

でも今ある音楽理論は、それらをもなかば強引に説明をつけようとしているため、ところどころに歪みが出てきたりします。

つまり、万能ではない、と。

 

以前にも言ったのでくり返しになりますが、そんなこんなで、音楽理論はルールではありません。上記のように、対象によっては歯切れが悪くなってしまうものでもあります。自由な発想は常に持ちながら、理論を活用していきましょう。

 

 

とにかく今回は、「場面転換がはっきりしていて、ストーリーがオチに向かって展開していく劇タイプ」の音楽と、「分かりやすいストーリーなどなく、ほとんど場面も変わらずに、じわじわと何かを感じさせる劇タイプ」の音楽があるんだ、ということを踏まえておいてください。

 

つづきますーー。

 

伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンさん