みんな違ってみんな良い

 

出来なかったことを出来るようになる、その過程やそれにかかる時間はさまざまでしょう。

もちろん、本人に合ったやり方でなるべく時間をかけずに出来るようになるのが理想だと思います。

 

 

レッスンをしているといろいろな生徒さんがいらっしゃいます。

進捗にはもちろん個人差がありますが、それ以上に「性格って本当に人それぞれなんだなぁ」と至極当然のことをあらためて感じます。

 

丁寧な方、大胆な方、テキパキした方、おっとりした方、自己表現が得意な方、観察する方、いい意味で遠慮のない方、気遣いのある方、独創的な方、協調性のある方、よく話す方、よく話を聞く方、行動力のある方、よく考える方…。

 

こういったさまざまな性格というのは、そのまま音に反映されます。

 

丁寧な方は丁寧な音に、大胆な方は大胆な音に…といった具合に。

 

つまりどんな性格でも、それがポジティブに働けば「個性的でステキ」だということになっていきます。

 

音楽に限らず表現することや創造することには、本来、この「個性」こそがもっとも重要と言っても過言ないでしょう。

 

 

 

人ぞれぞれ

 

ごくまれにですが生徒さんから「他の生徒さんは(自分と比べて)どうですか?」と聞かれることがあります。

自分と同じようにレッスンに通って音楽に取り組んでいる方の成長や進捗が気になる、そしてその方たちと比較して自分はどうなのかが気になるのはよく分かります。

よく分かりますが、やりたいことも性格も時間の使い方も人それぞれなわけですから、比べてもしょうがないんですよね。ホントに。

他の人のことを聞いてそれが励みになるのであれば、いくらか意味はあるのかも知れませんが。

 

 

 

さて、それぞれの性格がすぐに個性に昇華されれば苦労はないのですが、往々にしてそうなる手前の段階では、その性格からくる逆の側面が音楽の成熟や楽器の上達を邪魔します。

 

丁寧ゆえに時間が膨大にかかる、大胆ゆえに雑になりがち…といった具合に各々の持つ性格ゆえに苦労します。

ともすれば自分には向いてないんじゃないか、才能がないんじゃないか、と思ってしまうこともあるかもしれません。

 

でも、

習得に時間がかかっても誰かに迷惑をかけることはありません。

少々雑な演奏でも誰かに迷惑をかけることはありません。

 

 

もっと言えば、そういった一見ネガティヴな側面も含めてステキな個性だと私は思います。

 

ポジティヴな面とネガティヴな面は表裏一体ですから。

そういう意味では、上手な人でもきっとその人なりの悩みを抱えながら取り組んでいるはずです。

 

ネガティヴな面をカバーしようと取り繕う(悪い意味ではなく)ことが個性につながる、ということも大いにありうるでしょう。

 

演奏の出来栄えを気にしていくことは自然だし良いことだと思いますが、多くの方は他でもない自分のために音楽をやっているのでしょうから、「その取り組み自体が素晴らしい」と考えていけたらステキですよね。

 

 

私も、私のこの性格ゆえに苦労したことがいっぱいありますし、それは今も続いていますが、少しずつ自分らしい演奏・音楽が出来るようになってきている気がするし、ようやく「これが自分だ」というある種の割り切りも出来るようになってきました。

 

 

 

また、上達することに焦点を当てるならば、ご自分の性格をある程度把握した上で、ときに普段ではチョイスしない方法を取ってみるのも効果的かもしれません。

 

レッスンを受けることには、そういったことを自分一人だけじゃなく講師と一緒に客観的に考えていける、というメリットがあります。